2019-06-29

いきりロード

自転車での帰宅途中のこと。

大学内の南北縦断する学内道路を、自転車縦断中、とあるロードバイク乗りの男女2人組が、前方にいた。

一方で、自分運転するのは、シティサイクル

彼らは、かなり遅めの速度で運転していたので、何気なく追い抜きをした。

この追い抜きに煽り意図特になく、純粋に遅めだったので、追い抜きをしただけなのである

自転車運転していれば、これは良くある光景なのである。抜かすこともあるが、抜かされることもある。

そんな、良くある日常の一コマ

その瞬間、ロードバイク2台が後方から凄まじい速度で、自分自転車を遥か後方に置き去りにした。

「おれたちは、お前のようなシティサイクルには負けませんよーーーっ!!!(笑)

という心の声が吹き出しとなり、彼らの頭上に現れるのを、自分は確かに見たのだった。

「ださっっっっ!!!

何てダサいやつらだ。例えるならこちらは普段着民間人。あちらは、フル装備の軍人だ。

おまえらが、本気を出したら民間人は手も足も出せません。

何て、ダサいやつらなんだ。

瞬間、あのような「いきりロード」勢に負けたくないという意識がメラメラと湧き出した。

大学内の道路南北縦断する。全長は1km程度。

まだ、本気を出せばロードに追いつけるかもしれない。

「シティバイクの本気を見せてやるぜ!!!

抜かされてから追いついてやると決意するまでに、この間数秒。

フルスロットルペダルを漕ぎ、シティサイクルを爆走させる自分

正直なところ、あいつらは速い。フル装備のガチ勢に勝つの至難の技

前方を爆走するロード2人組を観察していると、男は女よりも遥か前方に位置し、女の方はそれよりも後ろに位置していた。

正直なところ、男に追いつくのはもう無理だと思ってしまった。

本当は2台とも追い抜かしたいのだが、もはや心拍は異常なほど高まり、太もも悲鳴をあげていた。

「女だ、女に追いつきさえすれば良い!」

グループの誰か一人でも追い抜かすことが出来れば、この出来事が彼らの中で共有化される。

ロード乗りがシティサイクルに負けた、という屈辱を与えてやるのだ。

街中でシティサイクルを見かけるたびに、自分たちは敗者であるという、トラウマを植えつける。

それが今の自分を支えるモチベーション

道路終点間際、女の速度が落ちた。

これは勝てるっっっ!!!

息も足も限界。意地だけでシティサイクルを漕ぎ続け、ついに女を捉えた!

そして、抜かした!!!

勝利ファンファーレだ。

おまえらダサい

おまえらダサいと思うものシティサイクル)に、おまえらは負けたのだ。

こんな、ダサいお前らに煽られ、無駄な体力を消耗している自分ダサいのだが、それ以上に、お前らはダサい

人を見下し、フルスペックオーバーキルして、いきっているやつほどダサいものはない。

決して、ロードダサいのではなく、またシティサイクルダサいのではない。

お前らの性根がダサいのだ。

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