ストックオプションが理由で転職をしてはいけない(https://careerdb.jp/articles/70)を読んで、従業員がストックオプションによって得られる額の中央値は520万円であることを知った。
今までは同僚のプログラマーが人間関係や給料の低さを理由に辞めていっても、「上場すればストックオプションが貰えるのだからもう少し我慢すれば良いのに」と漠然と思っていた。ただし、中央値が520万円ということは、さっさと転職してしまって、そこが現在の年収に加えて100万円程の職場であれば、5・6年でストックオプション分を得られてしまうことになる。上場を目標に掲げたベンチャー企業に所属するプログラマーであれば、転職による100万円の年収上昇はかなり現実的な数字だろう。
自分は今、会社に平のプログラマーとして所属していて、特に役員を目指そうという気もないので、運良く会社が上場すれば520万円程度の額が貰えるのかもしれない。しかし現在の職場は、人間関係的にはインセンティブを感じないし、給与も相場に比べれば低いので、端的に不幸せな状態である。
転職にブレーキをかけていたのが、ストックオプションの存在だった。「ストックオプションを絶対にもらいたい」という欲求があるというよりは、「辞めた後に会社が上場してストックオプションが発行されたら絶対に後悔するだろうな」という気持ちが強かった(それは、辞めた同僚に対して自分の優越感を保とうとする気持ちの裏返しだと思う)。しかし、先の記事を見て、考えが変わった。520万円程度なら、それを人生の優先順位第一位にして働くのは、たぶんおかしい。
以上のように、自分は恐らく近いうちに転職活動を始めるけれど、なぜこんなことを今になって考えているかというと、今までストックオプションに対する知識がほとんど無くて、そのことについて調べることも特になかったからに尽きる。上場を目指す中小企業で働く人で、かつ金銭的な優先度が高い人は、幹部になってより多い金銭 or ストックオプションを得ることを目指すか、単に会社を鞍替えするほうが良い。