20代の中盤から親の介護を続けていた私も40を超えるようになった。
「体調が悪いので、早く来てください」
この知らせで、仕事を中断し早退することもその日一日休むことも多く会社の同僚からは疎まれてきた。
こっちだって早退したくてしてるんじゃない。休みたくて休んでいるんじゃない。
施設に入れていても、呼び出しは来る。
新しい職場では、程度融通を利かせてもらったがシフト制の職場だった為に
おいそれと早退・欠勤すると困るという理由でやめざるを得なかった。
月に1度2度呼び出される事は苦痛だ。
施設には、そんなに緊急でないのであれば極力呼び出しは避けてほしいと説明するも
施設側は当人の体調に関しては異常があれば呼び出さないといけないと言う。
呼び出されるたびに胃がキリキリ痛む。
早退するたび、欠勤するたびに、気持ちが辛くなる。
結局、また仕事を辞めさせられることになった。
周りに相談しようとも、介護という境遇とは無関係とばかりの返答。
親がいるかぎり、いずれは多少なりやることなのに無関係と考える人の気持ちが私にはわからない。
家族がいるならば、不慮の事故で介護が必要になる人がいるかもしれない。
偏頭痛は症状になった人しか分からない苦痛…そんなのと似たような感じだ。
20代の時に結婚する予定が立っていたのに、介護でご破産した事も今は思い出だ。
あの時、何事もなく家庭を築けていたら少しは変わったのかなと思うこともある。
ただ、今分かるのは。
介護は継続され、また会社をクビになる可能性もあるということ。
これから未来、介護から解放された時に、ようやっと自由を手に入れても若さはもう失われていて、
人生ってなんなんだろうね。
育児にしても介護にしても主婦に頼って社会の受け皿が貧弱で、働きながらやれる形態をいつまでも作れないのに、限界を超えて働かせようとするから余計に無理が生じてる。 何とかな...