・起こった事
既に2ch、価格.com、みんカラ等で話題になっているが、今年2月末まで新型インプレッサのカタログが間違っていて、それまでに契約した人にはカタログが間違っていた事に対するお詫びの手紙とクオカード3,000円分がスバル(ディーラーではなくメーカー)から届いた。
カタログの間違いというのは、一部の仕様のフロントドアガラスについて、カタログではスーパーUVカットガラスと記載されていたがそれは誤りで、本来の仕様はUVカットガラスである。すなわち既に納車されている車についてもスーパーUVカットではなくUVカットガラスが使用されているというもの。
ヒューマンエラーはどうしても起こってしまうものであり、100%防ぐのは難しいだろう。しかし、今回は誤記自体ではなく、その後の対応にマズさがあると感じたのでダメ出ししたい。
・ダメ出し
今回のお詫びの手紙には、「装備内容の訂正」と「誤記を生じさせてしまったことに対する心からのお詫び」、「社内チェック体制の強化」、「カタログに誤りがあったことで、不快な思いをしたことに対する謝意としてクオカード3,000円を納めてほしい旨」について言及がある。
本質はカタログの誤記だったのだろうが、ユーザーにしてみれば、契約した車と納車された車が異なるということである。
通常、このような場合にはカタログを遡って訂正するのではなく、納車した車を訂正、すなわち今回で言えば納車した車のフロントドアガラスをスーパーUVカットガラスへ交換するのが筋であろう。それをカタログ間違ってましたすみません、クオカード3,000円お納めください、で済ませようというのは、かなりユーザーをナメた対応である。(スーパーUVカットガラスとUVカットガラスの差額が3,000円であれば話は別だが、実際はもっと大きな価格差があるだろう)
お詫びの手紙中には「不明な点や要望がある場合の窓口」として連絡先が載っている。「要望がある場合」という表現で、交換に応じる可能性を示したつもりなのかもしれないし、事実、電話すれば無償交換に応じてもらえるという報告がネット上には溢れているが、いささか婉曲的過ぎやしないだろうか。ましてや、電話してしかも客側から交換を依頼しない限り交換の選択肢が示されないというのは、いかがなものか。ユーザーごとの対応の違いをメーカー側が生んでいることになり、ユーザーに不公平感、不信感が広がりかねない対応である。
フロントドアガラスの紫外線透過率の違いなどどうでもよい、という人が多数いることも事実であろうし、そのような人々を含む全員に交換を申し出るよりかは全員一律で3,000円を配った上で、希望するユーザーの交換だけ応じるというのが最もコストのかからない対応という結論だったのだろうが、問い合わせしない限り選択肢すらも示さないというのは対応としていかがなものかと思わざるを得ない。ユーザーに対する誠実さよりもコストを重視したのだろう。スバル、大丈夫か…?と思ってしまう対応である。
個人的にはスバルはいいクルマづくりをしていると思うし、昨年は新型インプレッサが日本カーオブザイヤーも受賞している。それだけに、今回の対応は残念であった。