『最終意見陳述』でA4のレポート用紙44ページの文章を提出してるんだけど。
知能高すぎだろ。
プリズンニートだの、キズナマンだのと即ネットで流行語になりそうな独創的なワードセンス。
そして、自己の異常さを他人にも分かりやすく理解できるように書き切る客観性とセンス。
検事も「君はもっと世のためになれる人物だったんだろうね」ってのもソウだろうなって感じだわ。
いや~びっくりした。彼はこの分野で社会的な活動したほうがいいんじゃないかね。
純度の高い文学を見ている気分だわ。
普通の人は、与えられた体とか社会的条件に流されて人生送ってるんだけど。
この人はキッチリ完結してるんだよな自分を。流されてるだけじゃなく、ちゃんと自分の状況を把握して自分をコントロールできてる。
そういうコントロールできてる人間が犯罪者になるから、「そりゃどうしようも無かったね」となっちゃう。感慨とか反省とか無く、生まれてきた瞬間から物理実験のように冷徹に犯罪者までなっちゃったねって。
まるで現象のように直線的に。
これ、俺の理想だなあって感じた。
俺はどーも、社会を信じている。「今日ダメでも明日はイキナリすごい発明が出て、世の中よくなるかも」って思っちゃう。
多分、末期がんとかでも、1秒でも長く生きるために努力するタイプ。1秒後に治療薬が出るかもしれないから。
でも、普通は諦めて死ぬよね。そういう期待するより静かに死にたいタイプもいるだろう。
今回の犯人にいたっては、「人間いつか死ぬんだし、末期じゃないけど癌ってなら、もういいや」で自殺できるタイプじゃなかろうか。
これうらやましいわ。