「あなたのためを思って」という言葉は最も卑怯な言葉だと思っている。
「相手を思いやっている」という傘の中で、相手の事情などお構いなしに
更に自分では「いいことを言っている」と思い込んでいるからタチが悪い。
「あなたのためを思ってもう少し痩せなさいと言っている」
「あなたのためを思って無駄遣いはやめて貯金しなさいと言っている」
こういうことを平気で言う人間は
なぜ勉強をしないのか、やる気がないのか、やっているけど効率が悪いのか
なぜお酒やタバコを止められないのか、生活にストレスが多いのか、誘惑が多いのか
なぜ痩せられないのか、ダイエット方法が間違っているのか、そもそもやる気が出ないのか
なぜ貯金できないのか、不要な支出が多いのか、収入が少ないのか
という原因分析まで付き合うわけでもなく、ただただ自分がその分野において
自分より優れていますよ、という前提のもとでこの言葉を発している。
多くの場合において、この言葉を言われた人間は、やる気をなくす。
この言葉を聞いて、「確かにその通りだな!よし、今から頑張ってみるか!」となった経験のある奴を
聞いたことがないし、私がそうです、という奴がいたら、正直病院に行ったほうがいい(頭の)。
ただただ相手のコンプレックスを再認識させ、モチベーションを削ぐだけの言葉だ。
対抗する切り返しに「余計なお世話だ」という文句があるが、これはあまり有用ではない。
余計なお世話であることは確かであるが、すでに一般化されすぎていて、
返す言葉に詰まった時のバーカ、アホー!と対して変わらない効力しかないのでオススメしない。
ここでオススメしたいのは、「それを聞いて、俺がどうなると思うの?」という切り返しだ。
仮に「タバコをやめなさい!あなたのためを思って言っているのよ!」と言われたとしよう。
「それを聞いて、俺がどうなると思うの?ハイ!今すぐ止めます!ってなると思って言ったの?」
と言ってやりましょう。大概の場合、相手は黙り込むことになる。
さらに、「やる気を削いだだけだって気がつかないの?なんで僕の禁煙の邪魔をするの?」と
考える間も無くまくし立てると効果は更にUPする。