実際は、
ぜい肉のいっぱいついた、お腹もおっぱいもブヨブヨな風俗嬢である。
まさか、股を開いただけでにおってくるとは思っていなかった。
ウッ、とする。何事もない風にして耐える。
感謝の念すら浮かんだ。
20歳童貞にしてみれば、セックスなんてものは、遠い世界のおとぎ話である。
セックスは、ミッキーマウスの素顔みたいに、手の届かない神聖な領域に属するものだと思っていた。
おもむろに腰を動かしてみた時、あまりにも世界は平凡であった。
ああ、こんなものか。
けれど、思うように射精ができない。
セックス中、別人の姿を思い浮かべて果てる、という話がある。
これを聞いた時は、「まさか」と思った。
物理的刺激が存分にあるはずなのに、イケないはずがない、と。
「バカか」、と。そんなロマンはどうでもいいから、金を払ってでも経験したほうがいい、と。
射精ができなくて、虚しく腰を振りながら考えた。
本当に好きな人(あるいは美女)だったら、もっと楽しいのかな。
「ちっちゃくなっちゃったのかな」
いろいろあって、結局、自分は果てた。
後悔はしてない。
おとといまで、セックスを知らないことは、
自分にとってとても気がかりだった。
心の中で、溶けきらない小麦粉のダマみたいになっていて、
そのことだけが視界の隅にこびりついていた。いつも、いつも。
だからこそ、気が済んだ、という思いがとても強い。
まあ、もう二度と、お金を払ってこんなことはしない。
セックスをしない。そう決めた。
お酒が抜けて冷静になってきました。 セッ◯スの後に飲んだお酒です。 おいおいおいおいおいおい、 気持ちが悪い・・・・。すげー後悔してます。失敗でした。 取り返しのつかない...