太陽戦隊サンバルカンの第43話「君も天才になれる」(オンデマンドで視聴可)において、万能解答機を配布し子供をイージー人間にしようという作戦がブラックマグマにより発動されている。この作戦、配布された子供たちがテストのカンニングに”イージー”に使ってしまうことによりサンバルカンから問題視され不発に終わっている。
さて、この作戦、子供たちがカンニングに使わなければうまくいったかどうかについて少し妄想してみたい。
まず、子供たちをイージーにすることは可能であろうか。答えは可能だ。現に我々は、ほぼ万能解答機と同等のものを持つ社会に住んでいるが、イージーになっている。かつては自宅、親の勤め先、学校、友人の電話番号等は頭の中にある程度入っていたが、今はどうであろう。知らない土地に出かけるときには時刻表や地図などを準備していたが、今はどうであろう。頼るものができればもちろんその能力は格段に衰える。また、パーティーなどで談笑している際に、何かわからないものを万能解答機たるスマホに問わずにいられるグループがどれくらいあるだろうか。万能解答機に依存させることは十分に可能だろう。十分に依存させておいて、支配に乗り出す。最近の例で言えばまるで某つぶやきサービスを彷彿とさせる手法だ。あれほど便利なものであるならば、子供などに配らず、大人に配れば経済支配できたような気がしなくもない。
もう一つの感想は、子供たちがカンニングや宿題のみに使うという実にイージーな人間だったことである。そう、ブラックマグマが手を下すまでもなく、子供たちは既にイージーだったのだ。いくら小学生とはいえ”万能”解答機の使い方としてはショボイと言わざるを得ない。「宇宙の果てはどうなっているの」とか「タイムマシンは可能か」とか「恐竜の色は」とか「人生、宇宙すべての答え」とかいくらモンガーでも発狂しそうな夏休み子供電話相談で門前払いされる質問がいくらでもあるだろう。自らの居場所をうっかり回答するモンガー相手なら、ブラックマグマの超科学技術で「ロボットの作り方」とか「宇宙船の作り方」とか聞いたら答えてくれそうだ。
あの万能解答機ほしいわ。