2024-06-10

稀人来たりて

地方人口減少について考えるとき田舎暮らしの魅力発信の難しさもあるなと思えてくる。

田舎に住む人々が自分たち生活の魅力を発信するのは、かなりのハードルがあるだろう。

情報発信の訓練なんて受けていない普通の人たちが、どうやって都会の人々に訴えかけるか?そんなの簡単じゃない。一見して、都会の煌びやかさや便利さには勝てるわけがないように見える。

そこで、アーティスト漫画家音楽家などの表現者地方に住んでもらって、彼らの創作を通じて地域の魅力を発信するという試みを促進してはどうか。

表現者たちは地方の「稀人」として受け入れられ、その地で創作と発信の技術を磨く。これは単なる人口増加対策ではなく、地方文化底上げするボトムアップアプローチにもなるだろう。

表現者たちが地域に溶け込み、その魅力を創作活動を通じて発信すれば、都会の人々の目にも新鮮に映る。自然の美しい風景や、地元の人々の温かさ、伝統的な行事などが彼らの手によって魅力的に表現されれば、田舎暮らし価値が再評価されるかもしれない。都会で飽和状態アーティストたちも、新たなインスピレーションを求めて地方に目を向けることになるだろう。

このアプローチは、「クールジャパン」のような上から文化発信よりも、地道な底上げ効果を期待できる。上から予算を付けて行う試作は、往々にして「広告」「マーケティング」に終始するのだ。商品としての創作存在することを前提に、それを売り込むことを考える。しかし、当の創作者が育たなくては、持続的な商品創造は起こらない。ボトムアップ施策必要だ。

もちろん、受け入れ側の地方自治体やコミュニティサポート次第で問題も起こり得る。表現者たちが安心して創作活動に専念できる環境を整えるために、一定監視と調整は必要になるだろう。

  • 田舎で情報発信できる人材は「なんでそんな技術持ってるの? オタクキモっ」という扱いを受けている 都から迎えた貴人のトップダウンでなければ動かない

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん