最近のワイドショーは連日、政治とくに自民党政治家と統一教会の関係を追及している。そうした追及自体は不可欠である一方で、「問題となっている団体と知りながらなぜ」という伝え方には、非常にモヤモヤする。
なぜ自民党が統一教会との関係を甘く見ていたかといえば、「20年以上、テレビと新聞が報道してこなかったから」がほぼ理由の全てである。いかに当の問題が深刻であっても、メディアが報道しない限りは「社会問題」になることはなく、それに政治家が真剣に対応することはない。統一教会の社会問題化を妨害していたのは、まさに新聞社とテレビ局なのである。「問題となっている団体と知りながらなぜ」という追及の仕方は、メディアが無責任を決め込んでいること以外の何もでもない。
例えばセブンイレブンのオーナーの過労死・自殺は、わかっているだけでも年に43件発生している。https://blog.goo.ne.jp/nag4087/e/22338207fb51e7a953310413b65c6c49 その死亡率の高さは異常であり、「反社会的企業」という大バッシングが起こってもいいはずだが、メディアはほとんど全く取り上げないので社会問題になっていない。当然ながら、それに取り組む政治家や政党もほとんどいない。
メディア報道の前に政治家が積極的に取り上げるべきだという正論が聞こえてきそうだが、政治家、特に政権与党の政治家がメディアと世論が「社会問題」と見なしているもの以外への関心を持つことは基本的に期待できない。また政治家が取り上げてもメディアが積極的に取り上げなければ同じである。
統一教会問題でメディアは追及の手を緩めるべきではないだろう。しかし、「私たち自身もこの問題の報道を控えてきたことを真剣に反省すべきですね」の一言もないまま、「問題となっている団体と知りながらなぜ」などという言葉を平然と吐くべきではないと思う。
長年統一教会問題に取り組んできた弁護士やジャーナリストも心の中では、「こいつら、こないだまではネタを持ち込んでも全く相手にしてくれなかったのに・・・」という葛藤があるのだろうと想像する。
っていうか、他にも新興宗教団体なんてそれなりにあって 「統一教会」とは関係が無いだけで「他の宗教団体」とかと繋がりがある党員なんて各党それなりにいるはずだよ https://togetter....