ウマ娘、美少女コンテンツなんだけど元ネタリスペクトというか、元ネタが競走馬である以上そのシリアスさや熱気を可能な限り再現しよう・引用しようと頑張ってる気概はよく感じていて、
そういう文脈で受けて大成功しているのも非常に理解できるのだが、理解できるからこそ「それでも美少女コンテンツの前提がないと駄目か…」とモヤモヤしてしまう部分がある。
分かりやすい例としてシンデレラグレイがあって、あれは「見た目美少女だけど中身実質熱血スポ根、マキバオーに近い」との評を見た覚えがあって、実際その通りだなと自分も思うのだが、
「見た目美少女か否か」はやはり作品の印象を左右する物凄い大きな要素だろうとも考えてしまう。前提としてマキバオーはむさ苦しい馬が走る漫画であって、美少女が走る漫画ではないからだ。
(まあマキバオーもごく一部除いて出てくる馬はわりと綺麗目のイケメンが多いので引き合いに出すものでもないかもしれないが)
美少女要素があるからこそオタク向けにコンテンツ化する価値も生まれるのであって、美少女要素がいらないなら元ネタだけ見ていろというのは本当にその通りである。
美少女コンテンツであったからこそ広くオタクに注目され、「中身」が評価される。また、そもそもウマ娘が単なる美少女ものだったならここまでヒットするどころか速攻で炎上しただろうし、真摯に中身を作っているが故というのもよく分かっている。
分かっているからこそ、1オタクとして「美少女化」の威力の強さに打ちのめされてしまうということもある。史実通りといいながら、オタク向けの商売である以上擬人化しても性別は美少女に揃えないとならないのか…。
……要は全員美少女だとウオッカの牝馬でダービーのインパクトがどうしても埋もれてしまうのでそこを何とか上手いこと表現していただけないだろうかという愚痴です。
元ネタ牝馬なのに男まさりな言葉遣いとかバイク趣味とかキャラ設定で特徴出そうと頑張っているのはよく伝わるんだけど、どうしても割り喰ってしまうというか。
仮に今後どんなにウオッカとダービー走った競走馬がウマ娘になったとしても結局全員女の子なので、「だから何だ」という話に着地してしまうのがあまりにも歯がゆい。元ネタリスペクト頑張ってますって姿勢が伝わるから尚更……。