多分、大学のサークルでやらかして友達が全員消えた頃からだが俺の口癖は「死にたい」だった。
当時はやっていた本に自殺を推奨するものが多かったのも原因かも知れない。
とにかく俺は「死にたい」を連呼しながら20年ぐらい生きてきた。
「死にたい」を連呼してはいるが、死ぬ前にやりたいことがある程度はあったので死ななかった。
だが死ぬ前にやりたいことをやるほどにメンタルは回復してなかったので、とりあえずゲームやったり映画見たりしてメンタルの回復を待つうちに、俺の年齢はリアルに死の足音を聞く所まで来ていた。
「若い頃は時間めっちゃある気がしたけど気づいたらめっちゃ時間早いわヤベーわ死ぬ」みたいな歌詞の歌があったはずだが、それを思い出すために必死にググっている時間さえもう人生にはない気がしてきた。
俺がするべきはひとまず死にたさから逃げるために必死に心に麻酔を打ち込むことではなく、いつ死んでもいい用にさっさと死ぬ前にやりたいこととやらを終えておくことだったのではないか。
今になって気づく。
あと時間はどれだけ残っている?
サービス残業にまみれた今の職場で可処分時間はどれだけ稼げる?
どのタイミングで人生を損切りして死ぬ前にやることをやるだけの人生に移るべきだ?
飛び出す前にひとまずは生きていれば金を稼ぐ形で寿命を延ばせる状態のままで何かを習慣づけるべきか?
そもそも俺は何がやりたい?
プログラマー?あんな面倒なものもうやりたいくなくて今のクソみたいな職場に逃げてきたのに?
ゲーム制作?才能もないボッチがちまちまと作った玩具なんてとっくに無意味だと割り切ったのに?
絵も描けなくて文才もなく音楽は10歳の時にピアノを辞めたタダの音痴で運動神経は学生時代からずっと最下位二次元のロリキャラでシコるおっさんが今更リアルで恋愛なんて虚しいだけだろバーチャル世界でネカマをするのにもコミュ力が必要だ。
ないぞないぞ何もないぞ?
何がしたかった?
結局は生きたがる気持ちが見せた幻だったのか?
何かあっただろ何かやりたいことがあったはずだろ?
本当にただ何もなくて終わるのか?
死ぬのに必要な準備はただ自分の人生の無価値を認めることだけか?
無価値を認める前に全部の才能を掘れというのか?
無茶を言うなよそんなに死にたくないのかこの俺は
でも大半の人だって特筆すべきもん何もないのに生きてるしな 結局は脳の分泌系の問題よ 察するに慢性的なビタミンD不足だな 魚、きのこ、卵食ってるか?