この世のカレー屋さんでいちばんおいしいと思っている大好きなお店が突然閉店した。
お店に入った瞬間おばあちゃんちに来たようなあたたかさがある雰囲気に呑まれ
そこのおかあさんとおとうさんが上品に明るくいらっしゃいませと出迎えてくれる。
「ポークカレー、ワンでーす♪」と復唱するおかあさんは昭和レトロな落ち着いた雰囲気と合っていて
食べる前の雰囲気からもう満足で幸せなのでこのままお会計しても
ポークがホロホロしていて口の中でとろけながらルーの味と絡まりあうのである。
食べながらつい笑顔になってしまう美味しさだ。なんでこんなに美味しいのだろう?
こんなおいしくて雰囲気のいいお店を千円以下で味わっていいのだろうか?と
途中でおかあさんが笑顔で「お水おかわり♪」とついでくれる。
あったかい雰囲気を保ちつつ、周りのお客さん達への気配りも素晴らしく、
ホール全てワンオペでこなすおかあさんのホスピタリティにもうっとりする。
それを陰で見守りながら美味しい美味しいカレーを作っているおとうさんもすごいしとても素敵な夫婦だと思っている。
そんな素敵なカレー屋が突然閉店しただなんて。
どこに悲しさや寂しさをぶつければいいのだろうか。
先月立ち寄った際に最後の一口を味わっているときになんとなくだが(この一口が最後かもしれない、、なんでだろうもう二度と食べられないかもしれない)
と嫌な予感がした。だからこれからも変わらずに長く長くこのカレーが食べられますように。と心の中で祈りながら店を後にしたのだが
本当に勘が当たってしまった。こんなにうれしくない予感的中は今まであっただろうか。
とは言っても、どんなに悲しんでもカレー屋さんが閉店した事実は変わらない。
色々な事情があってのことだろうしこちらファンが復活してという権利はまるでない。
でもこれだけは言わせてほしい。
私の人生の中でいちばん美味しいと思えるカレーと出会えたことと、素敵な空間を提供してくださったカレー屋さんのおとうさんおかあさんには感謝申し上げたい。
仙台のさふらん?