IT HAD BEEN more than twenty years since I'd traveled Asia. Our seven-day tour started in Tokyo, where I delivered a speech on the future of the U.S.-Japan aliance and met with Prime Minister Yukio Hatoyama to discuss the economic crisis, North Korea, and the proposed relocation of the U.S. Marine base in Okinawa. A pleasant if awkward fellow, Hatoyama was Japan's fourth prime minister in less than three years and the second since I'd taken office -- a symptom of the sclerotic, aimless politics that had plagued Japan for much of the decade. He'd be gone seven months later.
私がアジアを歴訪してからかれこれ二十年以上になる。七日間の行程の初日は東京で、米日同盟の未来について演説し、総理大臣の鳩山由紀夫と金融危機、北朝鮮、沖縄にある米国海兵隊基地の移転案について議論するため面会した。鳩山は好ましいが若干コミュ障のきらいのある人物で、過去三年内で四人目、また私が就任してから二人目になるになる総理大臣だった──これは、日本を過去十年紀の大半において蝕んだ硬化症的、無目的な政治の症状であった。その七か月後に彼も去ったのだった。
"if awkward"に対するコミュ障という訳語は、原文にはそぐわないが、純粋に意味を伝える目的では最適だと思う。書籍ならばぎこちないとした方が適切だ。独特というのは多少余計にオブラートに包んでいるかもしれないと思うが、まあTwitterの治安の悪さを鑑みて専門家が言うならば正しいのだろう。当時2ch辺りでロンパリだとかルーピーだとか(今にして思えば身体的特徴をあげつらうのは随分だと思う)言われたような、よく言えば理系っぽいあの雰囲気を指す語と考えていいのではないだろうか。「君はいい友人であったが、君の父上がいけないのだよ」というセリフの中で「いい友人」に込められている「御しやすく些末なことで慌てる様子に見ていてほんわかするアホさがある」というニュアンスと似たような感覚かもしれない。なお、"A pleasant if awkward, Hatoyama was..."と並ぶのは「ご紹介しましょう、少々コミュ障だが気さくな青年の鳩山君です!」というような演出効果を与える書き方。
夜中にありがとう