焼肉を食べた帰り、店でもらったガムを噛んでいたら一口ちょうだいと言われた
彼は焼肉店でガムを貰っていなかったらしい
もうガム無いよと言うと、今噛んでるのをちぎって分けてよと言われた
気持ち悪いから無理だよと断ったら、キスはできるのに!?と怒られた
コンビニで買えよと言うと、じゃあお前が払えよと言われた
文句を言う気も起きなくて、コンビニに行って、ガムを買ってあげて帰った
別れ話をしたら揉めるだろうなと思ったから、家についてからそっとラインをブロックした
するとその瞬間、iPhone 11 Proの画面が激しく光りだした
あまりの眩しさに私は思わず目を瞑り、必死で電源ボタンを押した
しかし光は止まることを知らない むしろ更に強い光を放ち続けている
iPhone 11 Proを伏せても、漏れ出る光に圧倒される
すると、ふいに、辺りが暗くなった
何も見えない しかし、さっきまでいた自分の部屋ではなさそうだ
何が起きたのか分からず混乱していると何処かからか声が聞こえてきた
辺りが急に明るくなり、急な眩しさに目を細めた
光に慣れて辺りを見渡すと、白く広い世界の中、たくさんの人々が私を取り囲んでニコニコと笑っている
天井には大きなくす玉がぶら下がっており、祝!ラインブロック1億回と書かれている
それを合図にしたのか、その場にいる私以外の全員がパンとクラッカーを鳴らした
火薬のにおいがした
それからはもう、飲めや歌えの大騒ぎだ
ラインのマスコットキャラクター達に手を引かれ、みんなに挨拶をして回った
私は何が何だかわからないまま、そこにいるたくさんの人々に祝福された
するとその中に見知った顔があった
彼だ
彼はバツが悪そうに私の元に近づいてきて、さっきはごめんと謝ってきた
なんだか急に目の前の彼のことが愛おしくなって、彼に抱きついた
許さないし、大嫌いだよ と言うと、彼は私のことを強く抱きしめてくれた
周囲の視線にも構わずに、私と彼は見つめ合い、熱いキスを交わした
そうして何分、いや何時間経っただろうか
少し唇を離して彼がブロック解除してくれる?と聞いてきた
私は首を2回縦に振りすぐさまiPhone 11 Proを起動しラインを開いた
彼のブロックを解除した
と同時に、白く広い世界も、目の前の彼も消え、いつもの部屋の、いつもの天井が目の前に広がっていた
枕元では私のiPhone 8が6時半のアラームを鳴らしている
もう、朝か
変な夢だったなと思いつつ、iPhone 8のアラームとスヌーズを解除した
久しぶりに焼肉もいいかな、週末あたり彼を誘ってみようかななんてことを考えた
ホーム画面を見ると、ラインのアイコンの右上にて数字の2が赤く主張していた
うんち
クソデカなんとかができてから お前のように二匹目のどじょうを狙って 何人ものなろう小説家がこの増田という地に降り立った しかし皆、お前のようにはかなく散っていったのじゃ ...