2019-12-07

太宰治人間失格」を読んだ

主人公のすがすがしいクズっぷりが笑えた。

まさに「人間失格」。

面白い小説ではあったが、これを延々と高校生たちが読書感想文の題材にするのはいかがなものか。

もう少しまともな小説がありそうなものだが。

そもそも文学というのはかくもくだらないものなのか。

高校時代感受性が強すぎてこの作品はまともに読めなかった。

それから数十年経て初めて読めるようになった。

読後感としては、そこまで警戒すべき作品でもなかった気がする。

同じ男として、あそこまで女にモテるのは、正直、妬ましい。

が、この男のクズなところは、女性にここまで愛されても、それを自分幸せには一切役立てることができなかった点だ。

これが文学なら文学というのは本当にくだらないね

太宰治という男もろくでもないと思った。

ポルノやら萌え絵やらを問題視するなら、よほどこんなくだらない小説発禁処分にでもしたほうがいいのではないか

これが名作だの、太宰治文豪だの、イケメンだの持ち上げられている世の中もいかがなものかと思った。

所詮、この世はそんなものかもしれないが。


追記

人間失格」は誠に胸クソ悪いクズオブクズな話であるが、そのクズ度の純度が高いゆえに、反面教師としては利用価値が高い気がしてきた。

この主人公は、物語のあらゆる分岐ポイントで、不幸になる方向に進んでいるので、常にその反対を選択し続ければ幸福になれるということであろう。

この主人公クズであるゆえんは、とにかく人間と一度もまともにコミュニケーションしたことがないという点である

本音を伝え、本音を受け取る」という普通の assertive なコミュニケーションを一度たりともしたことがないのだ。

から本来ならば、この主人公は、人生の重大な分岐点において、その選択にかかわる重要ステークホルダーたちと腹を割って本音を話し合うべきであった。

そうすれば、あんなに風に追い込まれ廃人になることはなかったであろう。

太宰治も当然そのことはよくわかっていて、それでもどうしてもできないので、せめて小説の形で書き残し、後世で反面教師にしてもらおうとしたのかもしれない。

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