頭の回転が速く、周りの事象をよく観察している人。
おまけに、しょうもない人間を相手にしてもソツない対応ができる。
どんだけ優秀なんだよ、ステキ過ぎだろって目に星を輝かせて思った。
こんな人の下で働けるのが嬉しかった。
しかし。
ふとした瞬間に般若のような顔をしていることに気がついてしまい
たった数回のこと。
誰だって、うんざりして笑顔が消え、素がダダ漏れたりするものだ。
それが何だってんだ、と思った。
否、思おうとした。
同じだよ、同じ。
何度も思おうとしてる。
しかし。
課長に新しい提案をしたとき、俺の企画書を否定するための理由が極端で驚いた。
反論のしようもない実例(なるもの)を挙げて俺の思考も志向も抑えられた。
本当にそんな実例があるのか?
と疑問に思うような極端な事例が、何度も俺の企画を阻んだ。
そういえば、と思い出す。
何人かの目が泳いでいたことを。
けれども先輩諸氏はその後も俺のことを気にしてくれて
「何かあったら言えよ」なんてメッセージをくれる。
思い出したくなくても見てしまう瞬間がある。
鋭く光る瞳、はりついた表情。
ずっとずっと俺の直感が「ん?この人の魅力の裏に何が?」と感じ続けてきた
些細で不思議な違和感の正体が、その驚きに絡みついて離れない。
正直怖い。
俺どうかしてるよな。
(その時の上司は数々のモラハラが明るみになり病的な人格が明らかになり自主退職した。)
再び同じことが起きるのでは、と俺は恐れ過ぎている。
軽く人間不信になっているのかも。
それなら、それでいい。
いや、よくはないけど全然マシな気がする。
今回の上司がまたパーソナリティー障害ってやつではないかと想像してしまうんだ。
そんな俺の直感よ、はずれろ。
はずれてくれ。
怖がりすぎだと納得したい。