2017-10-09

人間所与のルール内で最適解を求める生き物

ある人がAという行動をするかしないか

「Aをすることによる得」が「Aをすることによる損」を上回るかによって自動的に決まる

ここでいう損得には気分が高揚する/減退するといったような感情的ものも含まれ

たとえば人が万引きをする理由には

「タダで物が手に入るから」「成功快楽を感じるから」「店員がむかついたから」

といった要素があり

人が万引きしない理由には

「捕まったら刑罰を受ける・社会的に失墜するから」「倫理的に許せないから」「店に申し訳いから」

といった要素がある

それぞれの要素にどう重み付けするかは個人によって異なっており、それが「性格」などと呼ばれる

言いたいのは、これらの重み付けの結果として万引きの得が損を上回り、万引きを実行するに至った人間を、「悪人」として糾弾するだけでは何の解決にもならないということだ

その人を糾弾するということは、その人の重み付け関数を異常なものとして矯正し、人類平均に近づけるということである

もちろんそれも重要

重要だが、その人の重み付け関数理想化されたとして、次に来る万引き犯はそうではない

真に行うべきことはルールの変更だ。相当クセのある重み付けをされても、それでも得が損を上回らないような、システム設計をしておく必要がある

たとえば万引きの「得」を減らす対策として、強引に外すとインクの飛び散るタグ、などがあり、

万引きの「損」を増やす対策として、防犯設備の整備や罰則の強化などがある

これらの対策を行わずに「万引きする人間はなんて悪人なんだー」と吠えていても無意味まりないと思う

もちろんこの文章における万引きは喩えにすぎない

万引きの代わりに、政治外交や、職場問題恋愛・友人関係など何を入れても同じことが論じられる

かに、重み付け関数がよっぽど狂っている(人類の平均から大幅に乖離している)人間はい

快楽殺人者とかがそれだ

そこまでカバーするルールを作るのは至難の業から、全人類の9割がカバーできれば良い

  • 中学生くらいの時、こういうのとそっくりなことをノートに書いてたわ。 思い出すと恥ずかしいー

    • あなたが中学時代に打ち立てた理論を、あなた自身が否定することとなった論拠について 是非お聞かせ願えませんか?

      • 世間知らずの頭でっかちが、自分が知っているだけのせまーい範囲の中だけで考えた理想論で正義を定義付けているだけだったということを自覚したからかな。 少し調べれば同じテーマ...

        • 少し調べれば なるほど、私は「少し調べる」こともしていないために、中学時代に抱えた理論を社会人になっても捨てられないということなんでしょうね。 でも、論理と抽象の話を...

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