「あんな場面で体罰を行うようなやつは、普段の指導でも暴力を振るっていたに違いない」みたいな話が出ていたり、「高校野球での体罰指導の事件を思い出す」みたいなコメントがあったりするけれどもさ。実際、そういう告発が出てるのかね?
体罰はアカンよ。絶対によくない。俺は日野氏があの場でドラムの彼を止めるためにビンタしたことは、ベストではないもののかなりベスト寄りのベターな回答だと思ってるけど、その上でも、それなりの処罰を受け、体罰による指導は絶対によくないという断固たる発言を日野氏含むイベント関係者すべてがすべきだったと思ってる。
しかしその、ただ一回、かなり特殊なシチュエーションで体罰をふるっただけの人を、日常的に体罰を繰り返し、精神的に相手を追い詰め、自殺やそれに準ずるような状況へと追い込み、一件が明らかになった際に即座に過去にも数多の問題を起こしていたことが明らかになったようなケースと同様に糾弾するのって、なんかおかしくない?
つーかさ、子育てしててさ、一回も子供を叩いたことがない親ってさ、世の中にどれくらいいるの?
日常的に継続して行っているのは論外として、たとえばあまりに酷い暴力をよその子に対してふるったときとか、他人をめっちゃくちゃ傷つけたときとかに、思わず手が出てしまった親って少なくないんじゃないの?
俺がこれまで会ってきた親で、そういう経験が皆無の人って、ほとんどいないよ。ものすごく優しくてきちんとしてる親であっても、十数年の子育ての中で、一回くらいは手を上げてしまっている(大体、ものすごくそのときのことを反省してるけどね)。そういう人たちは「一度でも暴力をふるったんだから毒親だ!」ってことになるの?
常習犯と突発的な犯行を同列に並べて、激烈に批判する。そんな今の世間の論調(主にネットで見かける)に、ものすごく違和感がある。