2017-06-06

モテる知人のことを考えていたら生麺タイプの袋麺に行き着いた

知人がtwitterモテる自慢をしていた。半分はネタのようなtweetだが私の知っている限りでは彼は本当にモテた。

特別に顔がいいわけでもなく、特別に話が面白いわけでもなく、特別に頭がいいわけでもなく、特別に背が高いわけでもなく、特別性格いいわけでもなければ、特別お金を持っているわけでもない。

でも彼はモテ続けた。

いつも切れることな女性関係が続いていて、短いスパン彼女が変わりすぎて困惑することもあった。

どうしてこんなに安っぽい男がモテるのだろうとその時は全くわからなかったのだが、彼の自慢とも自虐とも取れるそのtweetを見ていて気がついたことがあった。

彼はつまりインスタントラーメンのような存在で、その中でも生麺タイプの袋麺男だったのだ。

本格派ラーメンほどいつも食べられるようなものでもない。

個性派ラーメンほど好みが別れるわけでもない。

個性派カップ面では食べるシーンが限定されてしまう。

チープなカップ面は便利ではあるが保存にかさばる。

チープな袋麺では物足りない。

そんな不満を解決してくれるのが生麺タイプの袋麺だ。

そのまま食べても比較的満足できるし、調理方法次第では本格派ラーメンにも劣らない味を再現することもできる。

それじゃないと困ることは少ないのだけど、それがあれば何とかなることは多い。

まりとりあえず持っておけば損がない存在だ。

彼は自分が偽物だということを自覚していたのだろう。

そこで彼は、世の男性普通ならするであろう個性磨きや本物になるための努力選択せずに、偽物の中で汎用性と優位性のある存在になるという選択をしたのだ。

しかし彼の最もモテる要因はそこにはない。

彼はとにかく安い男だった。

来るものは拒まず、隙きあらば手を出すような男だ。

もし生麺タイプの袋麺が、ふと立ち寄った店頭で安売りされていたらどうだろう。

記憶を遡って買い置きが無くなりそうだと思ったなら、思わずそれを手に取ってしま人間ほとんどだろう。

彼はそうしていつも色々な女性に便利な取置きとして扱われていたのだ。

それをモテると言っていいかは悩むところだが、ただ、少なくとも私が手に取ろうともしなかったのは、そもそもインスタントラーメンが好きではなかったからだということに混雑したカウンターどんぶりに箸を刺しながら妙に納得した。

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