ついにオレも昇進か?
人事課長「増田君は今年度、頑張ったようだね。課長の評価も高かったよ。」
私「恐れ入ります。」
出向かーい。
ただ、出向先では係長とのことであった。
そこに出向したことのある職員に、話を聞いた。
「Aさんという女性には気をつけてください。」
「分かった・・・。」
出向先の課長「増田さんの仕事は、11月から僕が引き継いでやってたんで、分からないことは僕に聞いて。でも10月までのことはよく分からないから、調べてながらやってもらえる?」
「うん。」
どこに行ったんだよ???
職員の一覧を見せてもらうと、要注意人物のAさんは、私の係だった。
その日、Aさんはいたのだが、第一印象としては、幸薄そうだが、トラブルを起こすような人には見えなかった。
「このままでは締切に間に合いそうもありません。」
私はやったことはないが、支払い関係の仕事なんて毎月あるものじゃないの?
そんな難しいものなの?
私と別の係員の2人が、Aさんを手伝うことになった。
3日間、その仕事につきっきりだった。
私だったらそもそもこうならないのに。
締切の日になって、Aさんは「助かりました。ありがとうございました。」と言った。
3日間残業続きだったが、その日は定時に帰った。
翌日、係員が「昨日何かあったんですか?」と聞いてきた。
別の係員の話によると、定時を過ぎ、支払い関係を処理する課の課長から「締切なのに君達の係から提出物が来ていないんだが。」という連絡があったらしい。
Aさんはまだ提出していなかったのだ。
Aさんは何をしているのか。
その時、Aさんはヒステリーを起こし、別の課の職員に日頃の鬱憤をぶちまけていたらしい。
それから、定時で帰っていた課長が呼び戻され、Aさんをずっとなだめすかしていたらしい。
Aさんは課長の指示で、重要じゃない会議に出席するらしい。気分転換を兼ねてであろう。
課長と私で、提出物の最終チェックをすると、いくつか間違いが見つかり、提出に時間がかかった。
支払いに間に合うのか、遅れて謝るのかは、課長に任せた。
昨日、提出するまで確認すれば良かった、と思う。
しかし、そこまでやらなければならないのか?
締切までの3日間、Aさんはずっとピリピリしており、話しかけてくる職員、電話してくる相手に攻撃的な態度を取っていた。
私は今後、Aさんの仕事を1から10までチェックしなければならないのだろうか?
なおかつ、Aさんのメンタルケアまでしなければならないのだろうか?
最終的な責任は課長が取るだろうと思っているけれど、課長から私に対し、Aさんに係る説明が一言もない。
今までのことどころか、昨日のことも。
これはどういうことだろうか?
説明すべきほどのことでもないというのか?
さらに衝撃だったのが、別の係員から「実は私、3月まで長期で療養休暇を取っていまして、体調は万全ではないんです。」と打ち明けられたことである。