ポケモン。
レベル100のバンギラスでギッタバッタっと友達を薙ぎ払っていた。
誰それが強いと聞けば勝負を挑み、バンギラスで噛み砕いては悦に浸り、とにかく楽しかった。
進学に伴って上京し、余暇時間を潰すためになんとなく立ち寄った中古店でポケモンを買ってみた。
「ワイファイ」いまでは当たり前だが当時の僕は知らなかった。
「無線LAN」との違いがわからず店員に尋ねたがキョトンとされ、未だに正しく理解できていない。
ともかく、ゲームから離れたほんの数年の間にゲーム機がネットに対応していた。
ストーリーを1巡し「勝てなくて良いや」という軽い気持ちでmixiの「ポケモン対戦募集コミュ」から対戦相手を見つけた。
悔しさを感じ、自分の理論で「最強」を作り再チャレンジした。惨敗だった。
訳がわからず、「ポケモン 最強」とググってみた。カンニング。後ろめたい気持ち。攻略本アンチの僕にとってプライドを捨てた行動。
同じレベルのバンギラスでも能力に開きがあることに気づいていた僕は、「個体値」「努力値」を感覚としては理解していた。ネットに答えがあった。
また戦った。敗北した。
結局のところジャンケンだった。
運ゲー。
正確には敗北の可能性を減らすことは出来そうだった。
「素早く、大きいダメージを効果的に与え」「相手からの被害を極力小さくし」「余計な手間を相手に押し付け」「確率を安定させる」