2016-01-30

小保方氏の手記が理系人間にも効力を持っていることに脱力する

[本]【読書感想】あの日 ☆☆☆ - 琥珀色の戯言

http://d.hatena.ne.jp/fujipon/20160129#p1

こういう書評が出てくるのを見ると、今回の手記の出版効果的な一手だったのだなあと思う。私は小保方氏と同じような分野の大学院生なのだけど、研究室の先輩にも、この本の出版を受けて「やはり若山先生悪者だったのでは?」というようなことを言いだす人がいて驚いた。まあ、感情に流されやすいかどうかは、文系理系とか関係ないことなので仕方がない。

私は、件の手記は未読だが、上のブログ引用されている部分だけを読んでも腹が立った。

しかし、なにより不安に思っていたことは、若山先生実験にはコントロール実験と呼ばれる対比のための実験が行なわれていなかったことだった。」

勘弁してほしい。それを不安に思うのならば、自分博論とか実験ノートとか、見ていて不安にならなかったのだろうか。私の記憶では、STAP論文にとどめを刺したのは、博論から画像コピペだったはずである。そして、その博論も中身がめちゃくちゃだったということで、さらに騒ぎが大きくなった。その不正に関しては誰に責任があるかは明白である。未読ではあるが手記ではスルーされているのだろう。

それからコントロール実験が行われていない件については、そもそも発端となったOct4-GFPマウス細胞を使った最初実験でも、野生型マウスコントロールはとっていない。この実験主体的に行ったのは小保方氏ではなかったのか。この実験にすら責任が無いならば、むしろ件の論文の中で一体どんなコントリビューションがあったのだという話でもある。

ただ、もちろんすべてを小保方氏の責任にして周りが逃げるのは許されないことだ。論文の中身だけの問題に関して言えば、責任はコレスポが負うべきである。その意味ではもちろん笹井先生、若山先生事実を明らかにする責任がある。ただ、アーティクルとレターの両方でコレスポだった小保方氏の責任が一番重い(彼女がコレスポになるにあたっていろいろな政治的判断はあっただろうけど)。それから、今再燃している議論の中で、アーティクルの方のラストレスポは存在を忘れられすぎではないだろうか。

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