でもって、10万円は絶対に越えられない。高すぎると誰も買わなくなるというのもあるけど、本当の理由は法律。「割賦販売法」って奴。
キャリアで普通にスマホ買う場合、大半の人は24ヶ月の分割払いしてると思う。クレカ払いの人もいるだろう。ところが、これってさっきの法律で色々制約あるわけ。
日本クレジット協会のサイトに書いてあるけど、
Q2.
少額な商品に個別クレジットを利用する際にも、支払可能見込額調査は行われるのですか?
A2.
もちろん、支払いの遅れなどを確認する通常の審査は行われますが、法律では、携帯電話などの10万円以下の生活に必要な耐久消費財を店頭で購入する場合などについては、クレジット会社は、支払可能見込額調査をしなくてもよいことになっています。
要するに、基本的にモノをクレカで分割払いで買う時は、売り手は書い手の信用情報を事前に調べなきゃならんわけ。
ただし例外として10万円以下の携帯電話はしなくてOKよ、という事になってる。
だからスマホの本体価格は「絶対に」10万円を越えられない(消費税込みで越えてもいいかどうかはちょっと分からん)。
いや別に出してもいいんだけど、10万円を越えたらクレカでの販売は手続きがクソ面倒になるので諦めなきゃならない。
ところがここだけの話、国内メーカーのスマホって10万円未満だと赤字なのよね。それ位に高コスト体質から抜け出せずにいる。
しかしそうなるとスマホを作る会社が無くなってしまうので、キャリアがこっそりと赤字分を補填している。あのクソ高い通信料金から。
イメージとしては、
スマホの「本当の」本体代金=スマホの「表向き」の本体代金+××ヶ月分の通信料金の一部
こんな感じ。
こないだSIMロック解除義務化が開始されたけど、最低でも半年以上契約しないと解除に応じないとかクソふざけた事をキャリアがほざいてるのはこの辺が理由。
たとえ現金一括払いで「表向き」の代金だけ払っても、まだ「本当の」本体代金を全額支払った事になってないんだわ。
最低でも半年分の通信料金を払い終えて初めて「本当の」本体代金を支払い終えた、という事になってるわけ。
docomoの社長が半年契約義務を「転売防止のため」と説明したのもこれ。
日本のスマホメーカーってのはそういう甘ったれたぬるま湯に浸りきってる会社ばかりなので、純粋に本体代金だけで利益をあげなきゃならないSIMフリースマホを出すなんて無理。
こないだ、実売2万円位の出来合いの廉価スマホにロゴマークを付けただけで5万円になったVAIOフォンとかいうのが出たけど、要するにあれだ。
2万円くらいのモノにさらに3万円くらい上乗せしないと儲からない位に物作りがヘタクソなんだよね。
だから出さないし、出してもスペックの割に海外メーカーのよりもかなり高い。高いから売れなくて、全然本気にならないってわけ。