2015-01-26

大企業がメンドクサイ補助金を『敢えて』使う理由

企業最先端の取り組みに対し、国の「補助金」とか「政府系金融機関による低利融資」が付くケースがある。

 中小企業ベンチャー企業であれば、補助金。低利融資は「有難い話」になるが、

 巨大企業場合は、「別に補助金なんかなくても事業遂行できる」場合も多い。

 「低利融資だって、この低金利なご時世だと、大企業自身の与信で借入を起こした方が、

 下手すれば政府融資より低利で借りられる可能性もある。

★例えば、三井不などの「柏の葉スマートシティ」とか「日本橋スマートシティ」などは、

 多分国交省だか経産省だか環境省辺りの補助金等を貰っていると思うが、三井不は別に補助金がなくても事業遂行できる体力もあるし、

 国が用意した低利融資より安い金利で借り入れできる

補助金を貰ったり、低利融資を受けたりする手続きは意外と大変。

 通年で受け付けていないケースが多いし、書類準備も大変。

 平均年収1,000万円以上の三井不にとって、

 「補助金申請準備手続きに1年程度掛かって」「その作業に社員1人が張り付いてしまう」のであれば、

 数百万円程度の補助金であれば、「社員給与の方が多い」ので、「補助金手続する分だけ損」となる。

・・・にも関わらず、三井不が「あえて補助金を貰う」理由は、はっきり言えば「宣伝効果」という側面が大きいと思う。

「この事業環境省補助金を受けました」と銘打てるのであれば、

 直接の補助金インカムが500万円、三井人件費マイナスが1,000万円でも、

 「宣伝効果が500万円以上ならペイする」。

★「国の補助金が付く」ということは、「事前の国の審査合格した」ということ。

 つまり最先端の取り組みである、と国がお墨付きを与えた」ということ。

 三井不が欲しいのは「国のお墨付き」であり、別に補助金も低利融資も欲しくない。

 しかし、三井不のように

 「別に補助金も低利融資も欲しくないが、国のお墨付きが欲しい」という巨大企業に、

 結果的補助金を手渡すのは、税金無駄遣いという気も、しなくない。

★だから補助金や低利融資はないが、国が「お墨付きを付ける」という制度を用意すれば、

 結構巨大企業はそっちを利用するかもしれない。

 そうなると、補助金を「真に必要とする中小企業だけ」に渡すことが出来る

★あと、三井不あたりだと、

 「国にお願いされたから、お付き合いで(利用率の低い)補助金を使う」なんてことも、あるかもしれない。

 懇意役人から

 「折角●●の補助金を用意したのですが、利用実績ゼロです。

  このままでは来年度に予算削減されてマズいので、なんとか三井さん補助金使ってください」と懇願される・・・

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