2014-11-06

口の中は生活の鏡

虐待発見するための一つの方法として、歯科検診がテレビで紹介されていた。。

虐待を受けている子ども虫歯放置されている場合が多い。

まり、歯を見れば虐待の可能性が探れるのだ。

そのニュース歯科医はこんなことを言っていた、「口の中は生活の鏡」だと。

私自身もネグレクトの親のもとで育った。

「歯磨き」がどんなものかは聞いてはいたが、歯ブラシを与えられることはなく、その重要性も全く教えられることはなかった。

小5の歯科検診で虫歯の通知をもらった。前歯の神経まで侵されていた。親は数回だけ、歯医者に連れて行ってくれた。

当時の私は知る由もなかったが、治療は終わっていなかった。

しかし思い返せば、気がつくタイミングは何度もあったのだ。

高校卒業まで、「治療中……ですか?」と何度か検診で言われた。

本当によくわからないので、「よくわかりません」と答えたし、そんなに重要問題ではないと判断して歯医者にもいかなかった。

歯の治療なんか、炊事洗濯勉強に比べたらよっぽど優先順位の低いことだった。

そして私は大学生になった。

わざわざ家から遠い大学を選び、念願叶ってゴミだらけの家を脱出することに成功した。

自分お金も稼げるし、自分だけのために家事をすればいいし、いつでも友達と連絡をとれる。幸せだった。

しかし、そんな生活を送っていた20歳とき、私は突然、前歯を失った。

晩御飯を食べていると、歯が折れたのだった。

翌日、朝一で歯医者に行った。

神経が抜いたまま放置されていて、おそらくこれは治療中だったことを説明された。

後悔するにはあまりに遅すぎた。

しばらく歯医者に通い、溜まりに溜まった虫歯を治し、最終的に2本の差し歯を手に入れた。

恥ずかしい話、私が歯磨きの習慣を身につけたのはそれからだ。

26歳のときめでたく結婚して、私に抜け落ちている生活習慣は歯磨きだけではなかったこともわかった。

もっと歯科検診を活用する動きが世間に広まっていけばいいなと思う。次の被害者を生まないために。

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