「まあ、可哀想な話だよね」くらいの程度で、重大な人権侵害だとは思ってないのでは。
それよりも「借りた金は(体を売ってでも)ちゃんと返すべき」というモラルの方が強いように感じる。
それから、貧しい人間、貧しい国からきた人間が思い通りの人生を歩めないのは(可哀想だとは思っても)当たり前のことだと思ってる。
自虐史観だとか何とか教科書に文句つける右翼も「わが国で人身売買が多発していたなんて書いたら誇りが持てなくなる!」なんて言って恐慌期の身売りの記述にクレームを付けたりはしない。
こういう理由から、「従軍慰安婦問題の焦点は強制連行の有無」というフレームが日本国内だけで流通することになる。
諸外国は「公務員が人身売買を取り締まるどころか、組織的に人身売買業者と癒着して人身売買の顧客となって、売春宿も公務する敷地内に作っていた」ってことを歴史的にも特異な人権侵害だとみなしているのに。
それなのに責任を問われた公務員上級職が「調査の結果、銃を突き付けて連れてきたのではなく、ちゃんと金も相場より高めに払っていたので問題ない」みたいな釈明しても、「こいつ頭おかしいな」と思われるだけだよ。
とはいえ、「恐慌期の農村の娘の身売り先が都会の市役所かどっかで、市役所の片隅に作った小屋の中で勤務する公務員が性欲解消に励んでいた」なんて事態だとさすがの日本人も異様だと思うだろう。
従軍慰安婦制度が異様だと思われず、それどころか「どこの国でもあったこと」なんて誤った認識をしてしまうのは戦争・戦場という舞台装置があるからだろう。
「戦争は悲惨」、「戦場は何でもあり」と思う日本人の戦争観が「戦争の時代ならばそんなこともあったろう」くらいで、この問題の認識を済ませてしまう。
これは南京事件で「無辜の市民を虐殺したわけではない、捕虜を殺しただけだから大した問題ではない」と考えてしまうフレームと共通している。
それはともかく虚偽を広めることはあってはならないし、広まった虚偽は訂正する必要がある。
そして、「虚偽を否定するため」という名分で、THE FACTSみたいなさらなる虚偽を広めてしまう、と。
THE FACTSの連中は「虚偽」を広めたんじゃない。 「真実」(日本国内で真実として流通しているもの)を海外でも広めようとしただけだよ。
人身売買って割とありあふれてる事だよね。 派遣なんて形を変えた人身売買だし、自分は昔、派遣で人身売買された人身売買被害者なわけだけど でもそんな話をしても「派遣?奴隷じ...
その屁のような理屈を日本以外の各国に理解してもらおうとしても難しいだけじゃないのかな。 むしろ、諸外国はそんな人権軽視な態度の日本をさらに糾弾すると思うね。 糾弾された日...