自分の職場での体験を元にして言う。過剰な一般化乙、と叩かれるだろうけど言う。
出来る奴に(ばかり)仕事を頼んではいけない ←タイトルよりちょっと日和った。
理由は簡単だ。皆がそれをやると、出来る奴がいずれ潰れるか辞めるからだ。
バイトや転勤などで10以上の職場を見てきたが、まあ本当に頼りになるような出来る奴は、一つの場所に何人もいない。
一つの部署に10人いるとしたら、間違いなく頼もしいのは1人かせいぜい2人、まあ普通ってのが6人くらい。
2人くらいはイケてなくて、ときどき1人くらいヤバいほど駄目なのが混ざる感じかと思う。
自分もそうだが、複雑で責任重大な仕事ほど、部署に1,2人しかいない出来る奴に頼みたくなる。
実際、そうするのが短期的には最適解に違いない。
「相手にとって負担かも」という考えが頭を掠めない訳ではないが、自分も切羽詰まってるので「仕方ない」の一言でそれは片付けてしまう。
出来る奴の方が適宜仕事を断ればいいのだが、それをしない人当たりの良さや積極性が、往々にして「出来る奴」の条件に含まれる。
あるいは、そういう性格による経験値の高さが「出来る奴」を作るのかもしれない。
断ったりする人は「腕は良くても人格が駄目」という評価になる。
結果として一部の人間に仕事が集中し、出来る奴の負担は増える一方。よくあることだ。増田でそういうタイプ(推測)が愚痴っているのも見る。
で、5~10年くらいのスパンでみると、そういう人が「出来る奴」であり続けることは稀だと思っている。
断り方を学び「腕は良くても人格は駄目」評価の人間になるのが一番マシで、それ以外だと燃え尽きて楽な仕事に転職したり、鬱になったり体を壊したりする。
稀に変わらないまま生き残った場合は、業績の結果として出世し、今度はブラック職場生産マシーンになる。そう、すき屋やワタミのような。
いずれのパターンも長期的に見て社会の得とは言えないし、個人の幸福という観点からもよろしくない。
だから出来る奴に仕事を頼む回数は、最低限にしなくてはならない。短期的にはそれが悪手であっても。
特に、「他の奴でも出来なくはないけど、彼が一番気持ちよく引き受けてくれる」というような理由で頼むのは、本当によくない。
他の奴で出来る仕事は他の奴に頼むべきだ。でないと、何のために他の奴がいるのか。
そりゃあ、頼む側としては気持ち良い反応をしてくれる上に仕事のクオリティも高い方に行きたくなるのは分かる。
大いに分かるが、そこは我慢しなければならないのだ。
上司が全部仕事を割り振るタイプの職場なら良いのだが、他部署から頼まれて引き受けた人がやる、みたいなタスク分配の甘い職場も多い。
この話は、そういう職場でのことだ。
うちの職場がまさにそれだ。 「他に引き受け手がいないし、まあ俺がやったほうが早いだろう」と、仕事を次々引き取る、気のいいトラブルシューターが、数年後には疲れ果てて辞めて...