理想論というよりはむしろ、デリケートな問題過ぎて誰も手出しができないと言った方が適切だろう。
なぜなら、営利を目的とする、民間の資本企業の業務に手を出すのはそれだけで様々な問題を引き起こすからだ。
例えばその、月に三件だけの摘発において、とあるブラック企業を摘発したとしよう。
で、その査察調査やらで業務が停滞したり、査察が入ったという事実で企業の名前に傷がつき信用が落ちたりする。
それだけで済めばブラック企業も懲りて人材を粗雑に扱う真似もやめるようになるんだろうが、
それだけで済まない場合が往々にしてある。ブラック企業であるがゆえに。
「業務が停滞した事によってギリギリで回していた仕事が詰まり資金が回転できなくなった」とか、
「信用が落ちたせいで取引先との取引を停止され業務が継続できなくなった」とか、
労基の調査指導が入っただけで結果的に会社がなくなりました、みたいな結果に結びついてしまった場合は、
単純に、うむ、悪は滅びた。という結末で綺麗に終わらせることができるわけじゃないんだよ。
ブラック企業で嫌々働かされてた連中も、唐突に職を奪われて路頭に迷ったら、今度は労基に対して怒る。余計な事しやがってと。
みんながみんな上手に転職できるわけじゃない。奴隷のような生活を強いられていたけど最低限の生活は保障されていた、生活の保障を奪われてまで自由と尊厳なんか欲しくない、と声を上げるしかない人も必ず出る。
で。俺達を路頭に迷わせておいて公務員はボーナス獲得か、労基は労働者を守るための組織なのにやってる事は労働者の迫害じゃないか!とか言われてしまうだろう。
労働者を守る為に法律を改訂し、ブラック企業の摘発にボーナスが付くようにして公務員のやる気を出させたのに、結局は意図せず労働者を迫害する結果に結びついてしまい、あべこべに労働者を傷つけていると非難されてしまう。
これほどの皮肉はないだろう。
もちろん、「そもそも労基の指導が入って悪い噂が流れたくらいであっさり潰れる会社の体制が問題だ!」とか「人を雇う上でのルールすら守らないそんな会社潰れて当然だ!」という指摘はどうしようもなく正しい。
だが、正しさが人を救うわけではないし、正しさで飯は食えない。
ブラック企業は悪だし、政府の手によって滅びるべきだが、それはお役所仕事として淡々と行われるべきだろう。
というか、「正しい事をするとこういういい事があるよ!」とエサを設置して人を誘導する方法は、やっぱり間違っているんだと思う。
正しい事は純粋にその正しさによってのみ行われるべきであって。そこに報酬のような余禄がつくと途端に不純なものとなり、道を誤るのだろう。
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最後の例がよくわからんのだが 彼らは言論封殺したかったんだからそういう法律を制定してそれが成功したんだから 彼ら的にはそれで問題なかったんじゃないの?
政府の存在意義って国民が幸福な生活をおくれるってとこにあると思うんだがブラック企業はそれに一ミリも貢献していない以上国から排除されても仕方ないよね。
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