表題の通り。
夫は、機能的で丈夫で暑くも寒くもなければそれでいいというレベルの服飾感覚で
在宅の仕事だし、必要な場面があってもスーツでしのいできたので、社会的に私服センスをまともにする必要にかられたこともない。
着ているのはユニクロ・ジャスコ等で買ったありあわせのアイテム必要最小限。
しかも長持ちするものは10年以上着るのでヨタヨタになってるしサイズに統一性がない。
お気に入りのひとつにピッチピチのYシャツがあるのだけど、いつだったか「それどこで買ったの?」と聞いたら
これ中学の時母さんが買ってきたやつだから、わからない。と返されて、驚愕したことがある。
靴はスーパーで購入の運動靴、カバンは高校の時使っていた通学カバンのエナメル。
ひとことで言えば、年齢不詳。更に言えば、夜歩いてたら職質されそうな感じ。
デートは正直言って辛い。小学生くらいの幼い弟と歩いているみたいな気分になるから。
家で部屋着でいるぶんにはダサいことは気にならないからますます好きになる。
7年前に出会って告白された当初、短所はこの服装だけだと思った。
でも服装なんてたかだか布数枚の問題だし、服装を理由に交際を見送るのは残念すぎるほど、他の面は相性がよかった。
付き合っていくうちに私がうまく褒めたり小物をプレゼントしたりして長期的に誘導していけばお洒落になれるんでは?と気楽に考えていた。
昔から、いい年した男性が「服は全部女房が買ってきて用意するのを適当に着てるからわかんないんだよ~」と言うのを
なんどか見てきたので、服にこだわりがない男の人ってそういうもんだという楽観があった。
積極的にファッションの話題を振ったし、彼が負担に思わない程度のプレゼントもした。
前から思ってたけどこのパンツ似合うよね!これに合うと思ってこのシャツ買ってきたんだ、どお?
でももし要らなかったら兄にあげるから、気にしないで。とか言って。
「なんかお洒落な感じがするから気恥ずかしくて嫌だ、いらない、ごめん」と返された。
他人から、あ、コイツお洒落な服を着てお洒落しようとしているな、と思われるのが果てしなく苦痛らしい。
わたしの当初の目論見は甘かったと思い知った。
もしファッションになんのこだわりもない無風人間なら、妻の促すままに着せ替え人形になってくれただろうけど
夫にはお洒落でありたくないというマイナス方向の強いこだわりがある以上、彼の服装を矯正することは誰にもできない。
今はもうそういうことは全て諦めて、夫が服を買わない分、金が浮いていいやと思うことにしている。
夫自身も、俺は服にお金は使わないから、そのぶん君がおしゃれしていいよ、と言ってくれるし。
良い夫だ。
よくもだましたアアアア!!だましてくれたなアアアアア!!!!!!
論破されたときより悔しい
さぞかしブスなんだろうなあ