俺がガキの時分、秋葉原とかでは今では小学生のプログラミングスクールのハード工作に使うようなガラクタレベルのパーツや機材を置いているだけで、PCショップとして起業できて儲かっていた
インターネット接続なんか、ハナクソほじくりながらできるほど簡単だけれども、それでサービス一個安定して稼げるものだった。
今思えば笑っちゃうようなレベルのAPIで、阿部寛の公式HPみたいなのでも、作ってお金取れてた時代だった。
今でも伝説的に名前が残って凄いと思えるほど時代を超えたP2Pソフトの考え方やアルゴルリズムなんて、それこそガチエリートエンジニアだった47氏こと故金子勇氏が作ったようなものくらいで、他は今どきならちょっとITに詳しい中学生だってできるようなことばかりだった、でも、起業を煽ったりは誰もしなかった、当時起業セミナーなんて銀行や自治体が細々とやってたくらいだったわけだし、お金を稼ぐとかビジネスモデルを考えるっていうのが、今よりずっと難しくて重いものだと、エンジニアは皆受け止めていて知っていた時代だったからだ
思えば、エンジニアは今よりもっと現実寄りで生きている人間が大半だったと思う
ネットインフラが整い、世界は軍事にまでITが広がり、軍隊や国が後援して目玉が飛び出るような額の出資や、MITなどで学んだ超天才たちが日本のITエンジニアたちが原理さえ理解するのに苦労するほどの複雑な機器や理論で動かしているものをサービスとして売り出してシェアの取り合いをやっている、秋葉原やネットのOSSでシコシコやってるなんて、家の裏の木で作った弓矢でレーザー砲に立ち向かうようなことを身の程知らずにそれで天下が取れると、つまらない自分の人生をバラ色に逆転できると、必死になって吹けば飛ぶような出資金で回してる見向きもしない零細ベンチャーでシコシココードを書いている人たちがネットにはたくさんいるようになった
所詮、出回った知識の一部を吸収したくらいで、何ができるというのか、せいぜい秋葉原の風俗嬢みたいなメイド喫茶やコスプレ喫茶の女に、思い上がった意識の高い知識をひけらかせるくらいだろう
そういう時代を、人から聞いたり、ネットで検索すればいくらでも出るだろうに、脳が認識を拒否して現実逃避をして、起業を煽ったり起業を夢見たり、つまらない零細企業で成り上がれると本気で思っているのなら、それは騙されているぞとしか思えない
はてなは、そんな地獄への道へ突き進み、体力が尽きて散っていった怨嗟と怨念と、未だ現実逃避をしてITで世界も人生もかえられるはずなんだと善意で若者を地獄へ誘うエンジニアたちの、資本主義とIT社会が行き着いた最果ての地獄のようだ