2018-01-23

CAFEditorはAviUtlとは全く関係ない開発初期段階の映像制作ソフトです

記事更新履歴

2018/1/25 公式サイトの閉鎖や開発者から謝罪文について追記。

2018/1/23 初版公開。

概要

2018/1/20からTwitter

 「CAFEditor(CAFE)というAviUtl正式な後継ソフトが開発されている」

勘違いしてしまうかもしれない情報拡散

実際にはタイトルにある通りAviUtlとは何の関係も無いし、AviUtl正式な後継ソフトでもないので、

勘違いする人が少なくなるよう、調べてまとめてみました。

 

AviUtlとは?

 「KENくん」氏によって開発されたフリーWindows映像編集ソフトです。

 プラグインも含めて高機能なので動画投稿者などの間で広く使われており、比較的有名なソフトです。

CAFEditor(CAFE)とは?

 数名の有志が開発しているマルチプラットフォーム対応オープンソース映像制作ソフトです。

 まだ開発初期段階であり、ごく限られた機能しか実装されておらず、実用段階ではなく安定もしていません。

 AviUtlとの互換性についても特に言及されていないようです。

 また、AviUtl作者の「KENくん」氏は一切関与していません。

勘違いやすくなってしまった理由

 ●CAFEditor(CAFE)公式サイトREADME

    「AviUtlの後継映像制作ソフトウェアCAFEditorの公式サイトです。」

    「More STRONG than Aviutl

    「A Way BETTER than Aviutl

    「CAFEAviUtlの後継として開発された映像制作ソフトです。」

    「CAFE(Creator's Advanced Film Editor)は、

     AviUtlの後継として考案されたプロジェクトです。」

  といった文言があり、たか正式AviUtl後継ソフトであるかのような誤解を招きやす状態になっていた。

 

 ●当然ではあるが、AviUtl作者の「KENくん」氏から許可を得たわけではない。

 

 ●指摘を受けてCAFEditor(CAFE)開発陣は

    旧: CAFEAviUtlの後継として開発された映像制作ソフトです。

    新: CAFEAviUtlの後継を目指し開発された映像制作ソフトです。

  という修正を行ったが、他の文言がそのままになっていることもあり、

  AviUtl公式後継ソフトだという誤解を招きやすい状況は1/23時点でも続いている。

  →(1/25追記)

    1/25の夕方頃にCAFEditorの公式サイトが閉鎖され、GitHub開発者謝罪文掲載されました。

 

 ●また、上記修正を行った際、CAFEditor公式ツイッター

    「弊プロジェクトは以前よりKENくん氏の所在をお探ししております

     引き続きKENくん氏との連絡を試みて、公式後継ソフトとなれるよう頑張ります

  という、正直「なんだかなー」と思ってしま発言があった。

  (そうは思わないという人もいるかもしれないが、筆者の考えは後述。)

補足情報

 ●CAFEditor(CAFE)公式サイトに「AviUtlの後継」「将来的に専用の高速レンダリングサーバー検討しています」といった文言

  AviUtl公式サイトへのリンクがある件、また「公式後継ソフトとなれるよう頑張ります」といった発言などは

  開発陣の間で合意がとれていたものではなく、相互チェックがされていなかったり個人の独断であったりという事情がある模様。

 

 ●これらの文言発言などをめぐって開発陣の間でトラブルがあったようで、

  レンダラー/エンコーダー担当者の離脱なども起きてしまっている模様。

 

 ●設計/GUI担当の開発者は中学生で、3月~4月頃までは高校受験のため活動不可とのこと。

筆者の個人的見解

 ●AviUtl1997年から開発されていた歴史のある(古い)ソフトであり、更新2013年4月で止まっているため、

  「Windowsしか動かない」「32bitアプリのためメモリ使用量などに制約がある」

  「重い映像制作(4Kなど)は厳しい」といった課題も抱えている。

 

 ●CAFEditor(CAFE)の開発は、「良い映像制作ソフトを作りたい」という思いから始まったのだと思うが、

  現状を見ると「AviUtlの後継」という言葉に奇妙な執着を見せてしまっているように思える。

 

 ●「KENくん氏との連絡を試みて、(AviUtlの)公式後継ソフトとなれるよう頑張ります」という発言はいかがなものかと思う。

  全くの別ソフトであり、まだ初期開発段階であるにも関わらず、有名ソフト作者から後継認定を得たいという姿勢は正直言って好ましくない。

  もっと言うと、開発が進んである程度優れたソフトになった後だとしても、あまり好ましくないと思う。

  企業等がAviUtl権利を買収するというならともかく、そうではないのだから

  AviUtlの名声に便乗して名声を得ようとするフリーライド的な行為に見えてしまうこともある。

 

 ●CAFEditor(CAFE)はAviUtlという名前に頼ったり無闇に引き合いに出すのをやめて、

  独立したプロジェクトとして開発を進め、独自評価と実績を積み上げていった方が良いと思う。

 

 ●まだ開発初期ということや開発陣の事情などにより、公式サイト作成やチェックなどが滞っていたのは仕方ないと思う。

 

 ●トラブルもあったようだが、高機能映像制作ソフトが望まれているのは確かなので、無事にプロジェクト継続してくれることを願う。

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