http://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20171216235148
元増田の方は単に難しいとおっしゃっている様ですが、ブコメでは批判的な方が多い様です
確かに路線バスは初見殺しになっている場合が多いと個人的にも感じています
長崎市内を走っている路線バスは民営の長崎バス(長崎自動車株式会社)と長崎県交通局が運営してる長崎県営バス(県営バス)があります
県営バスは長崎市内だけでなく長崎県内各所を走っています(人口密集地がメインではあります)
地元の人間は赤を基調として塗装されているのが県営バス、青を基調としたトリコロールカラーで塗装されているのが長崎バスと分かるのですが、予備知識無しではよく分からないのも仕方がないと思います
また一応、長崎は観光地であり最近は中国からの大型客船が来ることもあって、長崎市内は他県から来たバスや観光客向けの貸し切りバスも多いです
そのせいで余計に分かりにくくなっているそうなのです
住んでいる人間にとっては気づきにくいのですが、他県から引っ越してきた方に時々指摘されます
当然ながら県営バスと長崎バスでバス停も異なるので、同じ名称のバス停でも県営バスと長崎バスで離れた場所にあるケースもあります(大抵は隣接していますが)
長崎バスを例に挙げてみましょう
またそれぞれのバスに経由番号が振られており、それらが車体の標示されています
しかし、これがまた分かりにくいのです
番号が同じでも赤字で書かれているものと、黒字で書かれているもので終点が異なる場合があります
途中までは同じ道を通るので、例えば長崎駅などに向かう場合は問題ないのですが、山間部のホテルなどに向かう場合は注意しなくてはなりません
また番号が同じで、色も同じにも関わらず数本に一本くらいの割合で特定の施設(中核病院や大型の老人介護施設など)が終点になっているケースもあります
終点まで乗っていればいいと油断してしまい、うっかり寝過ごし運転手さんに起こされ目を開けると、そこは老人ホームだった……という事もありえます
これらの点から長崎市民は概ね観光客に対しては、路面電車の利用を勧める事が多いです
長崎市中心部の平地しか走っていないのですが、それだけに分かりやすいのがメリットです
終点まで乗っても一律料金(120円、昔は100円でした)なので、その点でも分かりやすいです
主要な観光名所は路面電車での移動で事足りますし、1日乗車券もあるので(これはバスでも利用できますが)個人的にも勧めています
どうしても山間部へ行きたい場合は、バスよりも高く付きますがタクシーの利用を勧めています
バス利用の場合はバス停から歩く距離も長くなりがちで、狭い道の多い長崎では道に迷う可能性も高いからです
長崎はタクシーは多過ぎると言われるほど走っていますので、道端で手を上げれば余程辺鄙な場所でなければすぐに捕まえられます
ここまで長崎の場合を例として、路線バスの不備と言えそうな面を挙げてみました
ではバス会社は不親切なのでしょうか?
例えばブコメでは料金体系のわかりにくさ、バス停での情報提示の少なさを指摘するものがありました
お気持ちはよく分かるのですが、これらの改善はかなり難しいと思います
例えばバスの路線は鉄道などと比べて複雑であること、バス停のスペースが限られていること、乗客の乗り降りや運転手への負担を考えるとおつりを出す仕組みは難しいこと、などです
しかし最も大きな理由は路線バスは、観光客など初見の利用者を対象にしたサービスではないという事だと思います
基本的に地元に住んでいる人の足となるべく運行されているサービスなのです
仮に利用者が観光客しか居ないのであれば、路線を絞る、先払い式にする、バス停の施設を充実させる、それらを維持する為に料金を高めに設定する、といった事も可能でしょう
しかしながら路線バスは地元の人間が通勤通学や買い物に利用する場合がほとんどです
日々の足である以上、路線バスの利用者は、多少の不便や分かりにくさは我慢してでも料金が安い方を選びます
便利になる代わりに路線が減ったり料金が値上げされたりするよりも、不便でも路線が維持され料金が据え置かれる方を選ぶのです
その不便さを我慢できない人は、すでに自家用車なり自転車なりを利用している場合がほとんどで、多少便利にしたからといって、そのコストに見合うほどバス利用者は増えないのではないでしょうか
私は路線バスの不便さは、利用者である地元の人々の声に応えた結果だと思っています
私は長崎バスはその点でも比較的力を入れている方だと評価しています
ネットを利用した料金と時刻の検索機能やICカードの導入など、地方の路線バスとしてはかなり早い部類だと思います(その分、SUICAへの対応が遅れてしまったのは皮肉ですが)
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