2013-03-07

世の中ゼニや

綺麗事、とまでは言わないが、論理より先に感情で訴えかける、ということは往々にしてあると思う。

例えばこうだ。

今まで、社内システムWeb制作など、いくつかのベンダーを利用して作ったりしてきたが、最終的にはもめる結果となってしまい、コストだけ浪費してろくなものができていなかった。

この度、新しいシステムを構築し、社運をかけた新規事業に打ち出すため、結果を出せるベンダーを募集したい。募集要項としては、このようにした。

「当社では来期の新規事業設立に向けて、大規模なシステム構築を必要としています。そのため、信頼できるベンダーを探しています。ただの受発注関係にとどまらず、当社の事を真摯に考えていただけるパートナーの形を目指せるような関係を築ければと思っております!詳しくはお問い合わせください。」

または、こうだ。

敏腕プログラマーのAくん。基幹システム受託開発をメインとしている当社において、プログラマの域にとどまらず営業からSE業務までこなすオールラウンドプレイヤーだ。

トラブルも多く経験しながらも、順調に仕事をこなして行っていたが、ある日、Aくんから相談を持ちかけられた。

内容をただしてみると、AくんはWeb業界に将来性を感じていて、ステップアップのために転職を考えているとのこと。

今やめられると困るので、昇給を提案してみたが、このような返事だった。

お金じゃないんです。」

IT業界においては、これらはよくある話ではないかなと思いますが、多くの方はこれらの例の真意を汲み取れていないのではないかと思います

なぜかと言うと、これらのポイントとしては、やはり「お金」だからなのです。

1つ目のケースを考えてみたい。

なぜ今までの発注は失敗に終わったのか。

どうして発注先と揉める形になってしまったのか。

それらは全て「お金」が解決してくれたはずなのです。

いや、そもそもお金仕事を受けてるんだから

何を言っているんだお前はと思うでしょう。

だが、よく考えてみて頂きたい。

果たしてその金額と仕事の内容は合っていたでしょうか。

当初は合っていたでしょう。こういうことをやりたいというヒアリング

要件を定義する段階。見積りをする段階。

ここまではよかった。

その後、見積りを値切りませんでしたか

もっと安くなりませんか、これ?と。

または、見積りの段階で要件が固まりきっていなかったのではないでしょうか?

こういう感じでやりたいんだけど、細かい事は決まっていないので

進めながら決めていきます、というような。

当然、見積りの段階では、ある程度のバッファリスクヘッジも踏まえた上で

値付けをするでしょう。

ただ、発注者側が出来る人間なのか、出来ない人間なのか、

そこまで推し測ることは難しい。多くの場合は出来ない人間になるのですが、

仕様は決まらない先延ばしにする、後から要件をごちゃごちゃいいだす。

出来上がったものケチを付けると、当初予定していた作業内容から

到底かけ離れたものとなっていくわけです。

そういった発注者側の意見をまとめたりスケジュールに遅れが出ないように

管理をするのがSEなりPMなりの仕事なんじゃねーのかよと、そういう意見もあるでしょう。

それは至極当然なことです。当然なことのため、予めそういった事態も想定した

見積りなり、スケジュールなりを提案しているわけです。

だが、見積りの段階では発注者はそれが納得理解できない。出来ない人間なので

なおさらです。意味がわからない金額を上乗せされているので、それならば

金額を下げるか、スケジュール要望に無茶を出すか、という事になってしまうわけです。

こうなった場合御社のために頑張りますよ、とか、パートナーからがんばりますよ、とか、そういう問題ではないのです。

そもそも頑張ってなんとかなる問題ではない。

単純にお金の問題なのです。

でも、発注者側は追加のコストは払えない。じゃあこの見積書はなんなんだよええっと

なるわけですね。これじゃ折り合いがつくわけもありません。

よって揉めるなり、満足のいくものが完成しない、という事になるわけです。

これは、色々な視点から見ればもっと多くの問題をはらんでいるし、一概に

発注者責任であるなどと言い逃れをするようなものではないですが、

ただ単に、問題解決のためには、やはりお金収束されるのかな、ということなのです。

2つ目のケースの場合はどうだろうか。

Aくんの意見は「お金じゃない」だからお金じゃないっていってんでしょう。

そう思えますが、やはりそうではないのです。

心のなかで何を考えているかまでは当然わかりませんが、

少なくとも頼られていると実感できる会社を辞職するわけです。

本当にステップアップを考えているだけならば、辞めなくてもできるわけです。

えーだって会社がそういう方向じゃなかったら無理に決まってるでしょう。

そんなことはないのです。

勉強なんかどんな環境でもできるし、Web業界について詳しくなりたいと思っているならばなおさらのこと、Webなのだから、どんな形態でも、どんな場所からでも勉強はできるし仕事を作ることもできる。

そういう発想がない時点でそもそもナンセンスです。

そうであるにもかかわらず「辞める」という選択肢をとる限りには、

やはり今の状態に満足できない要因があるということです。

それは「お金」だと言えないでしょうか。

この話は給料だけに限るわけではありません。

会社お金があれば、新しい事業を始めることもできたかもしれません。

他法的に展開するというのは経営者としては必ず考え得ることですから

Aくんから提案があれば、そういった方向性も考えられたかもしれません。

Aくんから見れば、給料にしても会社にしても、あらゆる視点で見て、

やはりお金が足りていなかったというわけなのです。

なんかまとまりがなくなってきましたが、やはり。世の中ゼニなのです

  • 全然お金の話じゃないうえに、もーーーー無駄に長すぎ。 説明が下手だってよく言われないか? 「世の中ゼニや」という端的なタイトルで始めたとこ以外は全く評価できない。 赤点で...

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