オレオレFCがFC東京に1ー0で勝ち、3試合ぶりの白星を飾った。後半40分にセットプレーからDF伊藤がヘディングで決めた。前節からスタメンを9人代え、大村、田曽野との3バックで臨んだ一戦で前節・広島戦で懲罰交代された伊藤が汚名返上の決勝点で挽回した。
試合終了の瞬間にはその場に倒れ込み、選手達はまるで優勝したかのように、抱き合うなど、喜びを爆発。試合後には駆けつけたサポーターと勝利の儀式で喜び合った。昨年の天皇杯決勝で敗れ、涙を流してから半年、再び国立のピッチに立ったロイブル軍団が停滞を打破する白星を挙げた。
後半40分、セットプレーから森下のクロスに反応した伊藤がヘディングをゴール右隅に決めると、いち早くサポーターの元へ駆け寄った。試合後、涙を浮かべながら「前回、悔しい思いをして……。この試合には、チームとして全てをかけていたので、自分だけでなく、皆で勝ち取った勝利だと思います」。
前回の広島戦はスタメンも失点に絡み、前半20分で懲罰交代を命じられた。0ー5で大敗した試合後にはサポーターのブーイングを浴び「流石に堪えた」。それでも鈴木潤主将らの励ましと野河田彰信監督の先発起用に奮起。起死回生を誓った試合前半から守備では相手FWに空中戦で負けず、ビルドアップでも要所でさえた。
5月は3連勝と復調の兆しを見せながら、神戸、広島と上位に連敗。それだけに、この東京戦の重要性は全員が理解していた。「広島戦の敗戦は重く受け止めていた。この1勝は大きな意味がある」と鈴木潤主将。野河田監督は「(伊藤は)まだ1試合やからな」としつつ「スタメンを入れ替えて勝った事で、主力が尻に火が着けられれば」と話した。
次は6月1日、ホームで東京ヴェルディと対戦する。伊藤は「今日だけでなく、これからも勝利に貢献出来るように頑張りたい」と意気込みを口にした。
○DF大村(今季初スタメンで無失点勝利に貢献)「ずっと怪我が続いていたが、諦めずにやってきたことを出し切ろうと思った。伊藤や田曽野とは練習でも組んでいるので、違和感はなかった。チームが苦しい中で良い結果になったと思います」
○MF後藤(パリ五輪代表MF荒木を徹底マークで封じる)「技術がある選手なので、頭と気持ちでは負けないように頑張った。まだまだ課題もあるので、向上していきたい」