2023-10-02

うらじゃ

数年前に岡山引っ越してきて、初めて知った催し物に「うらじゃ」というものがある。

初めて出くわしたときはなんかそういう伝統があるんだろうなと思ったが、ボーっと見ているとなんとなく違和感があった。

よく分からない歌に合わせて派手な化粧と法被を着た団体が何やらオリジナルっぽい踊りを披露している。

違和感の正体がよく分からなかったが、無理やり言語化するなら「なんかぼやっとしてる」

あんまり明確に決まりがないのか、踊り方とか音楽とかもそれぞれのチームごとにバラバラで、鳴子みたいな楽器を持ってたり持ってなかったりする。

伝統的な踊りというよりもなんか「体育祭の出し物」って感じなのだ

言ってしまえばクオリティが低い。

その場で調べてみると発祥1994年、なんと平成に入ってから当時のYOSAKOIブームに乗って作られた行事との事で納得がいった。

岡山暮らしているとこの「うらじゃ」が話題に上ることがあるが、岡山県民といえど温度感は様々だ。

まずうらじゃを踊っている層を見れば分かることだが、ヤンキー元ヤン層はわりと素直にうらじゃを受け入れ、何なら仲間や同僚とうらじゃを楽しんでいる感じ。

地元大学生なんかもうらじゃサークルみたいなものがあるらしい。

一方で、偽物の伝統行事とか、人に見せるほどのものじゃない、とかかなりバッサリ切り捨てる岡山県民もいて、これは比較高齢者が多い。

うらじゃが成立する前から岡山生活していれば、あのあからさまに人工的に作られてなんとなく伝統みたいに受け入れられてる行事にうっすらとした嫌悪感を感じるのは当然かもしれない。

自分最初違和感から入ってしまたから、正直あんまりうらじゃをいいものだとは思っていない。

わざわざあれをやりたいとか見に行きたいという人の気持ち全然からない。

当日は駅周辺で通行規制がかかって面倒だったりもする。

成立自体パチモンだが何となく体感所属意識を醸成するための行事としてはきっとある程度成功していて、成功しているからこそ「なんかキモいな」という感想になる。

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