AIとか機械学習でイラストレーターの仕事がなくなってしまう!という話。イラストのことはよく分からないけれど、翻訳の仕事は減っているので、もしかしたら同じような道をたどるのかも。
自分の体感の話になっちゃうけれど、今のところ翻訳の現場では、「大きな仕事」の量は変わらず、「小さな細かい仕事」が消えて行っている。
1,社内で他言語が得意な人が押し付けられていた仕事(簡単な英文メール対応や、他言語→日本語の社内用文書など)
2,それなりに手間がかかり正確性が求められる仕事(下訳や、量や専門性対は薄いが外的に使われる文書、特に日本語→他言語)
3,かなり手間がかかり正確性と専門性が求められる仕事(書籍やマニュアルの翻訳、量の多い日本語→他言語など)
って感じだった。1はGoogle翻訳がそれなりに使えるものになってきたころからどんどん消えて行った。これはハッピーなことだと思う。
2が「お金払ってやってもらった方がいいか……」って検討する仕事なんだけど、ここが専門の翻訳ソフトの精度が良くなってきてから依頼が少なくなっている。DeepLなんて無料版でもあの精度だもんね。
3は今までとほぼ変わらず。
義理で受けてたこまごました仕事がなくなって楽になった、という人もいたけれど、その人は3の依頼がちゃんと来る、専門性や独自性があって強みを持っている人。そこに至らない人、そこに至ろうとしている人に向けた仕事がざくざく減っていると思う。よそも同じなんだろうか?
繰り返すけど、イラストの仕事は分からない。ただ、「いらすとや」が駆逐していったのが1の仕事で、今回話題のAIが駆逐していくのが2の仕事っぽいなって思っている。
個人的に心配なのが、3の仕事ができる人を育てるのに2が一役買ってるところなんだよね。お金面でも技術面でも。3の仕事をいきなり「新人さん」にお願いするのはいろいろ難しい。
AIが低コストでできるからとそちらに頼りきりにならず、フリーの人だから、社外の人だからと思わず、細かい仕事もきちんと誰かに回して育てようという姿勢も大事じゃないかなと思っている。裾野がないと山は高くならないので。