タカ派として名を馳せ、過去に数え切れないほど舌禍を巻き起こし、リベラルから悪党のように見なされてきた人だ。
かくいう自分もそういうパブリックイメージを昔から持っていたので、タクシーのドアを開けて顔を見て、乗ってきたのがその大物政治家だと気づいた時は「うわあ」と尻込みした。
同僚運転手の体験を仄聞したり、自分の経験を思い出したりする限り、お金持ちや有名人はタクシー内でめちゃくちゃ高圧的に振る舞う傾向があるので(たとえば、乗り込むや否や「西麻布だから早く出せよボケ!!!!」とブチ切れてくる二世俳優とか)、この大物政治家もメンタル削ってくるタイプなんだろうかとビビり倒していた。
走り始めて10分くらい経った頃に大物政治家のほうが話しかけてきた。
「君は今いくつかね」
「今年で30歳になります」
「タクシーは儲かるかね」
「コロナ前は儲かりましたけど、今は厳しいですね」
「やっぱりそうだよな。でも、若い運転手増えてるって聞いたぞ」
「20代の人が明らかに増えましたね。正直、若い人にあまり勧められる仕事じゃないですけど」
それからまたしばらくお互い無言になった。
目的地まであと数キロ、あまり詳しくないエリアに差し掛かったあたりで自信がなくなったので具体的な経路を訊くと、
「〇〇通りわかるかね?いいや、俺が道教えるよ」と大物政治家のほうから道案内を始めてくれた(普通は機嫌損ねてもおかしくない状況にもかかわらず)。
「ここがあれだ、日本青年館だ。有名だから覚えておくといいよ」
とか
「この二又は右行ってもらうけど、左に行くと〇〇通りに出るぞ」
とか親切にもレクチャーまでしてくれた。
「このシートよく前が見えねえなあ……」
コロナの飛沫感染対策のために、運転席と後部座席のあいだに透明なビニール製シートが両面テープで貼り付けられているのだが、これがあるとフロントガラスからの景色が後部座席からはかなり見えにくくなる。
ベリベリベリベリ !!!!
「おお見えた見えた、このビルのところでいいや」
となんでもないように言った。
最後の行動にはかなり衝撃を受けたが、同時に「大物って凄いな」と妙に感心したのをよく覚えている。
大物政治家ってのはそういうもん。 対面して話すと魅力的な人物だからこそ周囲の人間に好かれ、大物になっていく。 相対した人間に好かれないような奴は政治家に向いてない。 ただ...
河井克行も素では人から好かれるタイプだったのかなあ。 大臣にまでなったし。
モンキーターンは名作だろ
大臣って書いてあるのに無理やりそっちに持っていってまで茶々入れようとするあたりどうしてもセクハラをやめられないオジサン的な危うさを感じる。
はいオジサン差別
東京・永田町の議員会館でも河井夫妻の事務所の家宅捜索が6時間半にわたって行われた。その後、夫妻は「桜を見る会」前夜祭の舞台となったホテルニューオータニ東京のガーデンタワ...
麻生太郎ちゃん、いいよね 育ちがいい
これ多分石原慎太郎のことだよな。 訃報の数時間後に書かれたエントリーだし。
コロナ禍になったこの2年くらいで石原慎太郎がひとりでタクシー乗るのは無理だろ