2021-02-05

リモートワークの孤独

ここ一年、勤め先の会社リモートワークをしてきた。

もともとリモート環境は整っていたので、さしたる苦労もなくリモートワークへの移行は進んだ。

しかである。自宅で一人仕事をしていると、孤独を感じる。

技術営業のような仕事のため、お客と連絡がつけばそれだけで仕事は成り立つ。

課内での打ち合わせなどは、もとよりウットオシイと思っていたので、理想的仕事環境が整った、と思っていた。

しかし、繰り返しであるが、強い孤独を感じてしまった。

通りすがりにめんどくさい仕事を頼まれることもなければ、定年間近のお荷物おじいちゃん社員武勇伝聴く必要もない。

すべての無駄が省かれたと思った。

無駄を省けば仕事さらに進み、俺は更なる利益を上げ、お客は提供されたソリューション問題解決できる。

と思っていた。

しかし、無駄がない仕事という物は、すべてがつまらない。

給料も悪くなく、仕事内容も俺がやりたかたことだ。

何も不満なんてないはずで、増して、俺がかねてから提唱していたスマートな働き方のはずである

社食の行きかえりにかわされる無駄雑談や、打ち合わせと称して余計な休憩を取る生産性のない営業存在しない世界

無駄がないことに感動していたはずが、俺はその無駄に生かされていたかもしれないことに、はたと気づいてしまった。

ボンクラ営業が宣う「無駄こそがシナジーを生む」などという言葉を心底嫌っていた俺が、まさか無駄を欲するとは、一年前の俺は想像もできないだろう。

孤独時間が増えると、余計なことを考える余裕ができる。

本来無駄なことに脳みそリソースを割かなくて済むようになった分、仕事にそのリソースを割くべきではある。

しかし、長いこと少ないリソースで捌いてきた仕事は、いまさらリソースを追加したところでその成果はあまり変化がない。

まもなく30代が見えてくる歳だが、意外と自分が求めていることに気づかないものなのだなと、驚いている。

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