2020-12-16

じいさんが死ぬ

じいさんが死にそう。

90になるじいさんだ。

元気がなくなってて、下血したので検査したら、腎不全胃がん疑いにがんの全身転移疑いだそうだ。

がんの検査は体力的に耐えられないだろう、ということでやらないことになった。

どのくらいもつとかそういうのはわからないが、

いざ、検査結果が出るとショックなものだ。

この冬乗り切れるか。

悲しいような気もするが、ついに来るかという実感の方が大きい。

じいさんはろくでもないやつだった。

若いころから金遣いが荒く、実家資産は全部なくなったしまった。

女遊びも激しかった。ばあさんは大変だっただろう。

隠し子がいるらしいというのも聞いたことがある。

定職についてない時期も長かった。

タクシー運転手だったり、送迎バス運転手ちょっとやってた記憶しかない。

自分が小さい頃は子守と称してパチンコに連れていかれた。

実家には畑に田んぼ農地がたくさんあったが、じいさんが農作業しているところはほとんど見たことがない。

トラクターで耕すぐらい。

根っからの怠け者だった。

交友関係は狭く、友達の話などきいたことがない。

趣味パチンコで、酒を飲み、たばこを吸い、テレビを見て過ごす、ろくでなしだ。

じいさんとの思い出は特にない。

ばあさんに苦労を掛け続けたくそ野郎という印象しかない。

ばあさんはこんな野郎に嫁がなくてはならなくてかわいそうだった。

じいさんにとっての幸運はばあさんが嫁だったことだ。

このばあさんでなければこの家は続いておらず、俺が生まれることもなかった。

ばあさんには感謝してる。

ばあさんはすっかりぼけてしまっていろんなこと忘れてしまっている。

かわいそうに。

じいさんがいない悠々自適時間を楽しんでほしかったが、憎まれっ子世にはばかるだ。

そういうやつはしぶとい。

じいさんも後期高齢者になったあたりから昼行燈みたいで、

ぼけてはいなかったが日中ボケっと過ごしてた。

大人しくなると情が沸くもので、いざ死ぬとなると寂しいものだ。

母も憎たらしいと思っていただろうが、腐っても自分の父なので最近甲斐甲斐しく面倒を見ていた。

最後は看取ると言っていたので、満足だろう。

娘が生まれたのでこんな世の中じゃなきゃひ孫見せてやりたいところだが、

双方リスクが高くて踏み切れない。

ばあさんには見せてやりたい。誰だかよく理解できないだろうけど。

落ちも何もない。

年末の忙しい時期に余計に考えなくてはならないことが増えて書きなぐりたかった。

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