付き合って6年
同棲して3年目
30歳
この年になって「人を好きとはどういうことか」がわからなくなった
大学生のころ付き合っていた彼に「好きってどういうことだと思う?」と聞かれて真剣に考えていたことを思い出す
「相手の喜ぶことをしてあげたい、相手のためになにかをしてあげたい、相手を幸せにしてあげたい、そう思う事」それが当時の私が出した答えだった
それはいまだも変わらず、相手のために何かしてあげたい、それが好きだという気持ちだと思っている
でもこれは正解ではない
私の中での結論なのであって、みんながみんなそう思っているわけじゃない
でも少なくとも、相手に喜んでほしいっていう気持ちはあるものじゃないのかな
今の彼からはそれが感じられない
なので、単純ながら、もう好かれていないんだなと思う
もちろん付き合って1年くらいはそれを感じられた
それはいわゆる恋に恋している状態で、ラブラブで、毎週のデートが楽しみな初々しい雰囲気の頃のお話
いまこれだけ長くいると当時ほどの気持ちがなくなるのはわかるし、言ってしまえば私もそこまでではないと思う
だけど長く一緒にいると、好きという気持ちから大きな愛情に変わっていくのが普通ではないのかな
他人、恋人、というよりは、家族、ずっと一緒にいる人、という形
別にそれは結婚という形じゃなくてもいいんだけど、この人と一緒にいるのが当たり前で日常で、なくてはならないもの、という形
でも彼は言った
「早く寝なよとか夜おそくまでゲームするなとか、もうお前の小言に疲れた。この家でて一人暮らししようかと思ってる。」
この年になって小学生みたいなこといってんな、とか
そんなことで今までの生活すべてを捨てようと思ってるのか、とか
とにかくいろんなことが頭をぐるぐるまわって何も声がでなかった
そして最終的に「こんな男性をずっと好きだと思っていた自分がとても恥ずかしいし、本当に情けない」と思って涙があふれた
私が浮気したとか、お金使いが荒いとか、夜遊びが過ぎるとか、私が責められて当然の理由が欲しい
私への好きという気持ちが薄れた大きな原因が欲しい
夜中までゲームして次の日会社に送れるような日が続いていたのでうるさく早く寝ろと言ったし
夜中まで大声でゲームするのはやめてほしいと、常識的に考えてありえないと、言った
それで6年を捨てられるのか
それで好きを捨てられるのか
そんなことで
そんなことで6年を捨てようとした男を好きになった自分が情けなくて辛い
まるで小学生から成長していないような男を好きになった自分が恥ずかしい
この恥ずかしさ、情けなさを、彼はきっと理解できないだろうな
いっそ浮気されて、浮気相手を好きになったから付き合いたいとか、諦めのいく理由が欲しかった
30歳になるのに
仲直りするとかそんなものじゃないんだ
ケンカじゃないんだ
根本的にもう人間として尊敬できる部分が見えないし、きっともうない
「今はラブラブだけど、きっと長く付き合っていくうちに一緒にいることが当たり前に感じていくと思う。でもそれは悪いことではないと思ってる。今ほどラブラブじゃなくなっても、相手の大切さを忘れないようにしていきたい。」
これは彼が言ったものだと思ってたけど、よくよく思い出してみたら大学生の頃付き合っていた彼から言われた言葉だった
今の彼がこんなこと言うわけないのに、記憶を塗り替えてしまってたのか
今の彼から言われた言葉じゃなかった、というのを思い出して、ああ無理だ、と思った
それでも相手が大切だとか大事にしたいとか愛情的なものがもう彼にはないし、そういう発想はないんだ
私が彼を思って発した言葉も、全て彼の不満になる
でもさ、そんな理由で私は私を責めたくないよ
私、悪いことしたなんて一切思ってないのに、まるで私が悪いような感じ
それも全部全部情けない、あなたを好きになったという気持ちが、本当に涙がとまらないほど情けないし恥ずかしい
見る目がないよ私、本当に悔しいや
彼を選んで、勝手に傷ついてる、そう考えると悪いのは私、自分自身だ
そんな人を選んだんだから
情けない
うんち
ただ生活感が合わずに嫌われただけなのを「こんな人」とか「小学生」って見下してるのが意味不明 相手が先に合わないことに気づいただけでしょ