詩織「新たな愛を見つけるラブ発見型新感覚ラブリーラジオです」
詩織「あのね…… あなたたちのユニットが夏の歌のMVを収録してたでしょ」
愛海「ええ、あたし、智絵里さん、里奈さん、志希さん、みくさんで収録してきました」
詩織「私ね…… 実は海が現場のときはスタッフとしてお手伝いに行くのよ……」
詩織「それでね、私その撮影の海まで行く電車の回数券もってたから…… 現場でスタッフさんと合流することにしたの……」
詩織「まあ…… いいじゃない…… お得なのよ……」
愛海「それで、撮影のあたしは可愛かったですか? 可愛かったならご褒美に詩織さんのお山を!」
詩織「いやよ…… それでね…… その電車の中に高校生男女のカップルがいたのよ……」
詩織「ええ…… それは…… 話を聞いてもらえれば確定するわ
そのね…… 彼女の方がじゃれあうように、彼の肩をたたくの……」
愛海「えいえい! 怒った? 的なノリですかね」
詩織「杏ちゃんも、杏ちゃんの外の人もそのセリフは言わないけど、まあそんな感じね……」
ところがね…… 彼の方はうっとおしくおもってるみたいで…… すごいそっけない態度をとるの……」
愛海「あたしなら杏さんからのスキンシップ嬉しいです! お返しにあたしも杏山をおのぼりしたい!」
それが彼と彼女たちの中の『だけのノリ』なのかはわからないのだけど……
何度か続いたあと……
彼氏さんがいきなり『ぶちゅー』と……」
詩織「そうなのよ…… 公衆の面前で…… 路上チューよ…… 路駐よ……」
詩織「まあ…… そうだけども……」
愛海「それにしても、その肩を叩くのがキスの予兆だったのは驚きですね」
詩織「……まあ、あたなはわかってても、ちゃんとラジオのノリを意識してくれるから好きよ……」
詩織「いいわ…… それでその驚きも冷めやらぬまま…… MV撮影のお手伝いに現場に入ったのね……
それであなたたち演者さんに挨拶しようと、あなたたちが待機しているバスあったでしょ?」
愛海「そうですね、海なので楽屋とかがないから、バスで着替えたりしてました」
愛海「いつも通りでしたよ?」
愛海「ツッコミでしょ? あったかもしれないですけど、よくありますよ?」
詩織「私もうさっきの路チューが脳裏に焼き付いてたから、智絵里ちゃんが愛海ちゃんにキスを要求してるかと……」
愛海「いやいやいやいやいや!
全カップルがそのルールのもとに生きているわけじゃないですから!!!! 詩織さんが見たカップルたちの『だけのノリ』であって!」
詩織「ふーん……」
愛海「そうやって外堀を……」
詩織「ちなみにこの『だけのノリ』というのは、東京03さんの有名なコントのタイトルよ……」
愛海「もーー!」