2017-06-22

上司一事が万事という言葉を知っているか

上司「お前らはまさにソレだ」

同僚「どうすればよいのでしょうか?」

上司自分で考えろ」

こんなやり取りが2年ほど続いた。

そして同僚は自殺した。


から10年ぐらい前の事である

今ならパワハラとして訴えることが出来るのだろうか。

今でもまだ難しいのではないだろうかと私は思う。

今の日本人の目には、ただ上司が部下を指導しているだけに映るだろう。

今なら分かるがその実態は全く違う。

だけど当時の私はその事に気づけなかった。

あの会話はいわゆる呪いの類だ。

曖昧言葉を使う事で相手言葉を反芻させ、結果として自分から破滅するように仕向ける。

”一時が万事”という言葉だけを使い後半を隠す。

その後に隠されているのはネガティブ単語だと想定する事ができるが、それは直接言われたのではなく自分で考えた言葉なのでより深く刺さる。

また、”一事が万事”という表現を使うことで相手の何もかもを否定すると同時に、全てを上手くやらなければ批判されるという恐怖を与える。

リソースには限りがあるので全てを上手くやることなんて出来ない。

何かに力を傾ければ何かが犠牲になる。

そして上司は解答を示さない。

部下の考える力を伸ばしているという風に見せかけて、実際は相手反論余地を与えないようにして逃げ道を封じているだけだ。

上司が何を求めているのかが説明されないのにそれまでと違う自分であろうとするのだからリソースの配分は滅茶苦茶になる。

その事をまた上司に責められ、更に崩壊する。

それを繰り返させながらも上司は一向に答えを示さず全ての責任を同僚に負わせた。

そして同僚は、上司マネージメント力不足による影響までもを自分のせいだと考え遂には死を選んだ。

整理してみると分かるが、実によく出来た呪いだ。

黒魔術と呼ばれている物は、もしかたらこういった相手をいたぶる言葉テクニックだったのではないだろうか。

この経験から私が学んだことがある。

それは、日常に潜む呪いに気づくべきだという事だ。

言葉には不思議な力が宿っており、何気ない言葉の使い方1つで他人をいらくでも苦しめることが出来るのだ。

その暴発を私達は日頃から警戒する必要がある。

また、その暴発に気づかないで呪いを振りまいている人間には近づくべきではない。

そういう人間はできるだけ無視するべきだ。

よほどの理由がなければ関わる事でメリットが生まれることはない。

自分の使う言葉無自覚人間というものは、他人との関係無自覚なのだ

他人との関係無自覚ということは、相手を傷つけることを平気で行える人間だという事に他ならない。

そういった人間と関われば、いつ自分相手の気まぐれな牙を向けられるか分かったものじゃない。

君子危うきに近寄らずである

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん