今年になって株価がずいぶん下がったところで「もうそろそろ上がるんじゃないの?」と思って買ったクチだから、ギャンブルの一種といって差し支えない。つまり経営者には何の文句もない。ちなみに株主総会自体、行くのが初めて。問題のある会社の株主総会だからこそ、面白そうで行ったのだ。
株主総会とは、株主と称される人が経営者と称される人に対する愚痴を言い、通り一遍の説明やおわびを返して受け流す儀式なのだな、と理解した。
株主の主な意見のひとつは、「経営者側の再建に対する意気込みが感じられない」というもの。まあ、俺にとってはそんな精神論はどうでもいい。
他に「経営者は無能だが、従業員に責任はないので、雇用は守ってほしい」という意見も多かった。従業員の持株会がまあある程度議決権をもっているので仕方がない。これも俺にとってはどうでもいい。確かに経営者は無能なのだろうが、生え抜きの元従業員を経営者にしてしまう日本的慣行の結果なのだから、従業員を路頭に迷わせないため雇用を守れという話と根は一緒である。経営者もバンバン切って外部の経営のプロを入れ、従業員もバンバン切って経営再建してくれたほうが俺にはありがたい。雇用を守る社会だからこそ、無能な経営者も生まれているのである。まあ、ムダに従業員をクビにして社会不安が助長されたりするのは嫌だけど。
俺の経営者に対する希望は、株価を上げることだけ。高度な技術や防衛の技術が海外に流出する懸念があるとかなんとか言って、モラルハザード的な政府支援でも勝ち取ってくれれば万々歳。以上、株主総会【見学】レポート。