「君の名は。」見てきた。よかった。
隣のアラサー仲良しグループが途中で笑っていた以外は最高によかった。
僕、26歳。男。独身。
「君の名は。」面白いと感じるかどうか、見に行くまでは不安だった。それは杞憂だった。
僕にとってはよかった。見てて鳥肌がたった映画は久しぶりだ。というかこんなに鳥肌がたった映画は初めてだったかもしれない。
それだけに、隣で、自分にとっては大事なシーンで、アラサー仲良し男女グループが笑っていたときは頭に血が上った。
こんな奴らにアドレナリンを分泌するだけ資源の無駄だと思って自分と映画の世界に集中しようとしたけど、ほんとに難しかった。
ただ、わかる。僕も結婚して、30過ぎてたらきっと今のような感覚で映画を見ることはできなかっただろう。
わかる。僕も映画の途中で、さすがにつっこみたくなった箇所もあった。速攻で意識の外に追い出したけど。
それまでの内容が、僕にそうさせてくれたのだけれど。
上映後駅までの道のりを歩いていると、30代40代のカップルもしくはグループできてる人たちには、同じように途中の展開につっこんだり、
笑ったりしている人たちがいた。
ただ、だからといってその自分たちの感想を上映中や帰り道に外に漏らすのはやめてくれ。
僕にとってはすごくよかったんだ。上映中や帰り道ぐらい、その余韻に浸っていたかった。
「感性が死んでしまっている」というのは強い言葉かもしれない。
ただ、そのこと自体に非難はない。(非難されるベきは、上映中に笑ったりしてること)
僕個人のことで言えば、もう子ども向けのアニメを楽しめる感性は死んでしまっているし、
「ねるねるねるね」に対する感性も死んでしまっている。(子どものうち、つまり感性が生きているうちに、1回ぐらいネルっときたかったというのは心残り)
僕個人のことで言えば、僕は「君の名は。」に対する自分の感性の旬を逃さなくてよかった。むしろ最高の時期に見れた感すらある。
高校のときだったら、割と擦れた感じだったから、上述のグループと表面上は同じように「なんやねんこれ」と思ってたと思う。
30過ぎてたら?「ふーん」ぐらいだったと思う。これは個人的観測に基づく個人的な予想でしかないけど。
今、26歳。よかった。
自分から遠すぎる物語でもなく、かといって近すぎる物語でもない。
よかった。もう語彙が無い人みたいになってるんだけど、よかった。
で、それ自体の話は一旦終わりで。
僕、過去、映画とかの帰り道に「つまんねー」とか言ってたことあった。
自分にとっては何ともないものであっても、他の人にとっては、その他の人の個人的背景やいろいろな要因にとって、とても大切なものであるかもしれない。
この歳までそういうことを学んでなかったのが恥ずかしいかもしれないが、学んだ。