怖がれ怖がれ。もっと怖がれ。
才能があったり、優秀な人であったりする人に対し、条件反射的に
では溜息を吐いてる君のために
オレの思い出を話すことにしよう。
「俺がすべて決める。おまえらは俺の命令に従うことだけ考えろ」
毎日そう言い続け、怒鳴り続けていたのが会社の常務で、妻が専務、
社長が常務の妻の母という典型的な同族会社でオレはバイトをしていた。
なんとか職場は持ちこたえていた。
8か月苦しみ抜いて死んだ。死因は胃癌だった。
死んだあと葬式があったが
出席した従業員は一人もいなかった。
その日ほど明るく、楽しく、笑い声の多かった残業は無かった。
同僚はみんな口には出さずとも
心の中でそう思っていたのだ。
「常務! 飲んでください!」
「遠慮しないで飲んでください常務」
「常務は酒の飲みすぎで死んだよ」
「えっそうなの?」
「効果の無い抗がん剤をたっぷり使ったせいで、ムダに苦痛が長引いたそうだよ」
こんな感じで宴会はもりあがり
同僚みんなで大爆笑した思い出は
オレの人生の最高の思い出となった。
あれから21年が経つ。
労働力を確保できず自滅して解散したらしい。
かつての従業員の恨みがまだ残っている。
才能があったり、優秀な人であったりする人に対し、条件反射的に 暴言を吐いたり、意地悪をしたり、攻撃する人がいる。 コンプレックスの塊なのかもしれないが、いくら劣等感を抱...
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