昔犯してしまった大なり小なりの失敗や、他人に自分の欠点やダメさを指摘された体験を脳内で何度も反芻してしまう。それで上手い事消化出来るなら良いんだけど、結局俺はダメな奴なんだという自己否定の感情しか残らない。
1,2年前までの自分は、全体の人口が少ないマイナーな分野での競争で頂上に立つ事で自分の存在価値を高めてプライドを維持しようとしていた。負けず嫌いな性格と自己の才能への過信を持っていた自分は、他者より劣る部分を認めようとせず、殆ど勝負する必要のない所へと逃げる事で自分のプライドを維持していた。だが、マイナーな分野にも実力のヒエラルキーは当然あって、モチベーションに欠ける自分はそもそもまともに競争しようとすらせず止めてしまい、別の分野に移るというのを繰り返した。
そうしている内、結局何も積み重ねていく事が出来ず時間だけが経過してしまった事に気が付いた。その時、プライドと現実が相反し自分への自信を完全に喪失した。
自分を一言で形容するなら正に「中途半端人間」である。自己の肯定に根拠を与えてくれるような成功体験が明らかに少ない。
今は何とかしてそんな自分を変えて、自分でも出来るんだという体験を積み重ねようとしているんだけど、元々要領だってそんなに良くないから1つ成功した事があったら10個同時に失敗しているみたいな感じで余計自信が無くなっていく。最近は、お前はもう駄目だ、何も出来ない無価値な人間なんだっていう自己否定を止められなくなり、身動きが取れなくなってきた。全てがどうでも良くなってきた。どうでも良いと感じる事で逃げるようになった。
結局、失敗体験の反芻は単なる自傷行為で、さも反省するかのような振舞いをすることによる自分へのごまかしだと思っている。
こんなんじゃ駄目だと思って趣味で気分転換しようとしても、「今こんな事をしている場合じゃないだろう」という思いに捉われ、全く楽しめない。かといって、問題となっている事象に真っ向から立ち向かえる訳でもない。向かう勇気がない。
今はこんな体たらくでもそれなりに生活出来ているけれども、誰も自分を庇護してくれなくなったら、その先自分は確実に不幸になるんだろうなという気しかしない。