当方、スポーツ観戦に興味がありません(自分がやるのは嫌いではない)
周りが盛り上がっているのを見ても「そんなに楽しいかなあ」と思うばかり。
よくスポーツは「筋書きのないドラマ」と言われるけど、それだったら
作家や脚本家が一生懸命ひねり出した「筋書きのあるドラマ」の方が
きちんと盛り上がりも考えられているし、よっぽど面白いのではないかと思うのです。
エンターテインメントとしてスポーツを見た場合、映画やドラマなどより優れている点は2つあります。
2.展開や結末があらかじめ用意されていない点
もっとも映画やドラマだとしても、1は役者の演技力や演出によっていくらでもカバーできるし、
2はあらかじめ用意された(ベタな)シナリオでないと観客に思わせればいいわけで、ようするに脚本の質の問題。
これを持ってスポーツの優位性を説くには、ちょっと弱いかなと思う訳です。
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話は代わりますが、私は映画とかのキャッチコピーで「真実の物語」とか「感動の実話」をうたうことに、何の価値も見出せません。
別に実話だろうがフィクションだろうが、物語が始まってしまえば関係ないからです。
しかしながら興行成績などを見る限りでは、世間の人にとって実話であるということが
物語における強力な「付加価値」となっているのは、認めざるをえません。
そう考えたときに、ふと気が付きました。
これってスポーツ観戦でも同じことが言えるのかな、と。
野球でもサッカーでも何でもいいですけど、観客がスポーツに何を求めているかというと、結局のところは真実性です。
目の前の試合が「本当のこと」として担保されているからこそ、観客は安心して感動することが出来るわけです。
こればっかりは、本質が作りごとである映画やドラマでは到底かないません。