2014-05-14

http://anond.hatelabo.jp/20140513163404

「ごく微細な放射性物質の粘膜への付着による影響」については、原発作業員核実験後のフォールアウトの知見からかなりのところまでわかっている。「低線量でも鼻血は出る」論者はその点についてはなぜか無視

おそらくは「科学で完全にわかっているわけではない」と言い訳するのであろう。だったらこういう例はどうか。

大手漫画雑誌に掲載されている作品中で「HIV感染者が職場に来て以来微熱が続く。HIV感染を疑う」と実在登場人物肯定的にしゃべらせたら批判の荒らしが巻き起こる。その人が(原因はなんであれ)微熱が続いているのが事実であったとしてもだ。その人個人が不安を表明するのはかまわない。だが出版物で肯定的に扱うのは別だ。

美味しんぼ鼻血表現へ対する糾弾への批判を「至極妥当であると評している人もいるようだが、だったら「HIV感染者が来て以来微熱が続く」という漫画に対しても、同じ態度をとれるのか。もちろん、「現象の前で科学謙虚でなければならない。簡単にアウトとは言えない。科学ではわかっていないこともある」という態度をとるのであろう。あるいは、とれないとして、どういう理由でか。美味しんぼ擁護者がこのような疑問(100%否定できないからといって科学的根拠にきわめて乏しいのにむやみに危険を主張することが容易に差別になり得るのではないかという疑問)に対してまともに回答したところをみたことがない。

水俣病をはじめとした公害の害を軽視する危険性についても一言デマ拡散するのではなく医療機関受診するべきである水俣病最初医療機関からの報告ではじまった。鼻血が出るなら、あるいは同僚からHIV感染たかもしれないと疑うなら、医師相談するべきである地元に密着して診療している医師がそういう事例を複数経験すれば声を上げるであろう。それが水俣病の教訓でもある。

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