2013-09-22

パーソナル

A君という人がいます

彼はとても恥ずかしがり屋で、小心者で臆病。

そして、プライドは高いくせに何をしても自信がもてないような人間

しかし、周りからは素質、才能を認められ、実際に評価もされていたりする、そんな人間

彼は興味と憧れで知り合いのBさんのもとで働くことを希望し、実際にBさんもA君を評価していたので、話がまとまり、A君は働けることになりました。

BさんはA君の気持ちを最大限に汲み取って、色々と彼が成長をするため、様々な課題きっかけ、チャンスを作ってあげます

A君はもともと願った場所で働ける事が嬉しくて、一生懸命拙いながらも前向きに頑張っていきます

A君は新しいことに取り組み、少しずつ成長していきます

しかし、Bさんは彼の臆病で常に自分の枠内に捕らわれていることを非常に心配しています

「A君も、新しいことにもっと挑戦してほしい。彼はきっかけさえあればもっともっと広い世界へ飛び出せる。」

そう考えた、Bさんはもっともっと新しい世界を彼に提示してあげます

A君も、新しい世界に興味津々だったので、Bさんの示す新しい世界を歓迎し、踏み込んでいきます

しかし、ここで少しずつお互いの「ズレ」が生じてきます

A君はとても臆病で怖がりで慎重な性格

Bさんは楽観的でなんとかなるさで突き進んでいく性格

お互いが、友人や知り合いの関係でいるときは問題がないのですが、仕事上の立場が生じてしまったのです。

Bさんは新しい機会を提供します。

プレゼンテーションのような発表会をしよう」

A君はとても不安ながらも、頑張ろうと取り組みます

そして、第1回目。

A君は初めての経験

緊張と不安のなか、なんとか終わらせますが、それはとても発表とよべるようなものではありませんでした。

「失敗してしまった。」

A君はとても自分を恥じ、しかし、次はうまくやれるようになりたいと心に誓います

そして、第2回目。

A君は自分自身にプレッシャーをかけながら挑みます

「今度は次よりもうまくやりたい。自分自身に少しでも自信をもてるように。Bさんにも認めてもらえるように。」

しかし、ここで思わぬ出来事が起こりました。

BさんがSNSで発信したことで、友人たちが発表会に参加するようになったのです。

A君は思わぬ自体に緊張し、思ったことを言えず、頭が真っ白のまま、失敗をしてしまいました。

自分を更に責め、どんどんできない自分を嫌いになっていきます

「お願いします。人を増やすのはもうやめてください。僕はみんなからできない人間と思われるのがとてもつらいです。」

A君にはそんなことは言えませんでした。

仕事」だと思っていたからです。

本当なら嫌な仕事でも、意見を言えばよいのでしょう。

A君はそういうことをできるという自体を知りませんでした。

さらに彼は「できない人間」と見られているなどと根拠のない結果を一人で責め、逃げ出したい気持ちいっぱいになってしまっています

第3回、第4回…繰り返すたびにどんどん人が増えていきます

結局、A君が成功することがありませんでした。

彼は人が増えることで「評価」をされたい、認められたいという気持ちが前に出てしまい、自分自身の「成長」に対する視点をすっかり忘れてしまっていたのです。

いつまでも失敗ばかりだ。なんで、こんな事をしているんだろう。」

彼はどんどんと自分自身を追い詰め、嫌いになっていきます

最初希望に満ちあふれていた気持ちはどこかに消え、失敗を責めるだけの臆病な人間にすっかり戻ってしまいました。

しかし、集まった友人たちはBさんがA君をとても大切にして成長を待ち望んでいること、A君がBさんのようになりたくて頑張っていることを知っています

人達も協力を惜しみません。

たくさんのアドバイス

たくさんのきっかけと機会。

A君は周りの人間に後押しされながら、頑張って取り組んでいます

新しい技術、新しい仕事

どれもとても、やりがいがあり、楽しいものでした。

A君はたくさんの失敗もしましたが、少しずつ成長しているはずでした。

しかし、A君はどんどんダメになっていきます

作業は遅くなり、考えはまとまらない。

物忘れや、寝坊遅刻をする。

一体、なぜ?

A君はすっかりと意気消沈してしまい、寝ることもままならない状態になってしまっていたのです。

仲良しの友人たちと、遊んだり話している時間がすべてA君の成長を期待するアドバイスになります

こすれば綺麗に落ちていた焦りと不安がどんどんと定着していきます

アドバイス」は何度も何度も何度も何度も続きます

A君にもう自信のかけらもありません。

今まで何ができていたか、何をしようとしていたのか。

不安や焦りがすべてを覆い隠してしまいました。


一体何がいけなかったのでしょうか。

お互いに「パーソナル」を見ることができていなかったのではないでしょうか。

A君はBさんの気持ちばかりを見ていました。

BさんはA君の気持ちばかりを見ていました。

お互いを見ることができていたのでしょうか。

「変わる」という結果だけをみて、変わるために適した手段を「性格から探すことができていたのでしょうか。

ちゃんと「パーソナル」と向き合っていたのでしょうか。

Bさんにとっての効率的方法、A君にとっては非効率

A君にとって望んでいる手段、Bさんにとっては望んでいない手段。

人間個性があるので、かならずどこかでぶつかることがあります

それを、どう受け入れ、どう進めていくか。

最短距離。

果たしてそれは、自分が望む最短距離?

それとも仲間と目指す最短距離?

個体差ではなく、「パーソナル」と向き合うこと。

それを忘れてしまうと、大切なものを失ってしまうことになりかねません。

今一度、自分と相手をみつめ、願いを叶えてあげたい人の「パーソナル」と向き合って。

  • まあコーチングの基本だよね。 人をタイプで分けて考える。 あるタイプに成功した指導法が別のタイプに適応できるわけじゃないという。

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